『安達としまむら』4話感想 安達はしまむらに甘えたい

4.0

『安達としまむら』第4話「女子高生ホリディ」感想です。

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前回あらすじ

島村の家で緊張しすぎた安達は鞄を置いて逃げ帰ってしまう。翌日、安達は仮病で学校を休んだ。島村は安達を見舞う。安達は帰ろうとする島村を呼び止め、次の休日に遊びに誘った。休日。ワクワクして待ち合わせ場所に着いた安達だったが、宇宙人の知我麻が現れる。彼女は空気を読まず、島村と安達についてきた。島村を独り占めする知我麻に対して、安達は嫉妬心を抱いて対抗心を燃やすのだった。

4話あらすじ

島村は母親に誘われて、ジムの体験利用に行った。ルームランナーやプールを体験する島村だったが、若い子は気に入らないと中年女性が突っかかってくる。島村はその女性が安達の母親であると気付いた。

サウナでも安達の母親と一緒になった島村。島村は安達のことを悪く言う母親に苛立ち反発する。そして、島村が勝ったら娘に母親らしいことをしてやれと、サウナの長居勝負を仕掛けるのだった。

島村と話をしているうちに、安達の母親は途中で勝負を投げ出す。翌日、安達は母親と久しぶりに一緒に食事を食べたと島村に話すのだった。

日野と永藤に誘われてカラオケに行くことになった安達と島村。安達は騒がしいところが苦手だが、同じ雰囲気を島村からも感じとる。2人は一緒に歌をうたった。

その帰り道、島村は安達が何か言いたいことがあるんじゃないかと公園に誘った。安達は言い淀んでいたが頭を撫でてほしいと口をついて出てしまう。安達の頭を撫でる島村。安達はそのときに飲んでいた炭酸水の空き缶を家に大切に持ち帰るのだった。

母性を求める安達

安達の母親が登場。娘を誘ってジムに行く島村の母親とは真逆の描かれ方をしていて、なんの脈絡もなく自分の娘ほどの歳の島村に突っかかってきて、サウナの中では安達のことを悪く言う母親は第一印象最悪な感じだけど、私はそこまで悪い人だとは思わなかった。たぶん過去は母親としては娘を喜ばせるために色々してたんだろうけど、安達が感情を表に出すのが苦手だからその手応えもなくて、中高生になったら相手も思春期だから付き合い方が分からなくなってしまったんじゃないかと思う。本当に悪い人だったら、島村の言うことを聞いて一緒にご飯を食べようともしないはずだし。微妙なすれ違いがあって、ここまで来てしまったんじゃないかと感じた。

ただ、安達の母親が島村に若い子は気に入らないといきなり突っ掛かったのは、彼女母親としてというよりも、まだ女性としての気持ちが強いんじゃないかとは思った。実際に綺麗だったし、自分に自信がありそうだった。とはいえ最初からそうだというよりも、安達とコミュニケーションが上手くいかなくて、母親というよりも女性の側面が出てきたのかもしれないが。15分ほどの出番でも、その人物のいろんな過去が推し量れるようなキャラクターの描き方は原作者が一番得意とするところじゃないかと思うし、実際に巧みだった。

それで、母親と上手くいかない安達は甘える相手がいないから、島村に母性を求めているんだろう。公園で頭を撫でてほしいと言ったり、抱っこしてもらって座ったり、膝枕をしてもらったりするのもその表れなんだろう。この安達が母親とあんまり上手くいってないという情報を出してから、頭を撫でてもらおうとする脚本の流れがまた上手で、なぜ安達はそうしてもらいたいのかが自然と分かるようになっている。きっと、島村も母親に甘えるのが苦手な代わりに自分に甘えてるんだと理解して頭を撫でたんじゃないかと思う。

カラオケでちょっと居づらい感じのときに、コップの底にできた水滴を指でなぞったりするシーンも人見知りな私もよくやるので、すごく共感できる。細部にまで人物描写が行き届いているなと感心した。空き缶を持ち帰るのも、安達のいじらしい可愛さが垣間見られて愛おしい。水着回だったけど、水着以外にもいろんな見どころがある回で大満足だった。

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