『天晴爛漫!』1話感想 アメリカ大陸横断ワイルドレース開幕の前に

3.5

『天晴爛漫!』第1話「晴れ、ときどき小雨」感想です。

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1話あらすじ

商人の家に育った空乃天晴は、機械いじりに偏執的な情熱を燃やす少年だった。働かずに遊んでばかりで、発明に失敗することもあり、役人の逆鱗を買い、牢屋に入れられてしまった。

下級役人の一色小雨は、そんな天晴のお目付役に任命される。天晴は牢屋を抜け出してしまったので、小雨は自分の首を刎ねられまいと、説得のために天晴の居宅を訪ねる。

天晴は、小雨の説得など聞かず、居宅地下で製作していた小型蒸気船で出航すると言い出す。大言壮語だと思っていた小雨だったが、天晴の姉・綾音が見送るなか、本当に出航してしまう。

慌てた小雨は蒸気船に飛び乗るが、ひょんなことから太平洋を漂流する羽目になってしまう。そこに偶然通りかかった米国籍の巨大な蒸気船に救出され、天晴と小雨はアメリカのロサンゼルスに渡るのだった。

アメリカ大陸横断ワイルドレース

PA Worksの最新作。PA Worksはオリジナルアニメをたくさん制作しているが、最近はあまり振るわず、非オリジナルの『A3!』もライブビューイングを中止するなど、不運にも見舞われ、アニメ業界における存在感が低下している。今回の『天晴爛漫!』もオリジナルアニメである。

1話のアバンで流れたように、基本はロサンゼルスからニューヨークまでを車で移動するアメリカ大陸横断ワイルドレースが、ストーリーのメインになるのだろう。『チキチキマシン猛レース』や『スティールボールラン』などを思い出させる設定だ。

1話はアメリカに到着するまでを描いていて、ちょっと退屈だった。ロサンゼルスに到着してからも、ワイルドレースに参加するまで暫くかかりそう。最初に派手なレースシーンをもっと見せて欲しかったなという気持ちもある。オープニングではバトルシーンもあったが、バトルよりもレースを観たい。バトルアニメなら他にもいっぱいあるので。

時代設定は明治時代の初頭という感じだろうか。天晴がジュール・ヴェルヌの『月世界旅行(From the Earth to the Moon)』を読んでいたことから1867年以降なのは確実で、1883年には黒岩涙香が和訳版を出しているので、その間ということになるだろう。ただ、ワイルドレースのシーンでは現代のような車も走っていたが、そこはあくまでもフィクション。ちなみにガソリン車自体は1885年に開発されており、世界初の自動車レースは1895年に開催されているので、そこまでめちゃくちゃとも言えない。

細かい時代考証はまあどうでもいいのだが、主人公がちょっと取っ付きにくい。歌舞伎を思わせるメイクに真っ赤なボサボサの髪の毛。女みたいなルックスで、最初は女キャラだと思っていた。

PA Worksは、わざとこういう一見して親しみにくいキャラクターを出している気がする。勝手に想像するが、うちらはストーリーで魅せたいから、キャラクターや萌えでアニメを売るのは二流だと考えていそう。でも最初に観てもらえないと話題にもならないので、もう少しオーソドックスなキャラクターの方がいいんじゃないか。ビジュアルは『Fairy gone』の方がまだ良かったな。まあ『Fairy gone』の1話は、固有名詞連発で、かなりげっそりさせられたのでそれよりはマシだが。

まあまだ1話なので、どうのこうの評価する段階でもないかもしれない。私の地元のアニメ制作会社なので贔屓しているんだから、頑張って面白いアニメを作って欲しい。作画に定評のある会社なので絵はすごく綺麗だった

作品情報

イントロダクション

19世紀が終わりを告げ、20世紀の幕が上がろうとしている時代…天才だが社交性0のエンジニア『空乃天晴』と、凄腕だが臆病な侍『一色小雨』はある事故で日本からアメリカに漂流してしまう。無一文の二人が日本へ帰るために選んだ方法は、「アメリカ大陸横断レース」に参加すること。スタートは西海岸ロサンゼルス、ゴールはニューヨーク。自作の蒸気自動車で荒野を駆け抜け、クレイジーなライバルと競い合い、アウトローや大自然から身を守り・・・果たして二人は過酷なレースに優勝し、賞金を手に入れ故郷へ帰ることができるのか!?

スタッフ・キャスト

スタッフ

原作:APPERRACING / 企画:菊池剛・工藤大丈 / 監督・シリーズ構成・ストーリー原案:橋本昌和 / キャラクター原案:アントンシク / キャラクターデザイン・総作画監督:大東百合恵 / メカニックデザイン:竹内志保 / 美術監督:杉浦美穂 / 撮影監督:並木智 / 色彩設定:中野尚美 / 3D監督:市川元成 / 編集:髙橋歩 / 音響監督:飯田里樹 / 音楽:Evan Call / 音楽制作:ランティス / アニメーション制作:P.A.WORKS / 製作:天晴製作委員会

キャスト

空乃天晴:花江夏樹 / 一色小雨:山下誠一郎 / ホトト:悠木碧 / ジン・シャーレン:雨宮天 / アル・リオン:斉藤壮馬 / ソフィア・テイラー:折笠富美子 / ディラン・G・オルディン:櫻井孝宏 / TJ:杉田智和 / リチャード・リースマン:津田健次郎 / チェイス・ザ・バッド:稲田徹 / ギル・T・シガー:小野大輔 / セス・リッチ・カーター:興津和幸

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