『バビロン』9話感想 凶悪さを増していく曲世愛の能力

3.0

『バビロン』第9話「連鎖」感想です。

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前回あらすじ

新域選挙は自殺法肯定派議員と否定派議員が同数で幕を閉じた。齋開化の実質的な勝利であった。自殺法は日本国外にも広まり、カナダやフランス、そしてアメリカの一地区でも取り入れるところが出始めた。米政府は広がりを見せる自殺法に危惧していた。大統領のアレキサンダー・W・ウッドは、幼少期からとにかく突き詰めて考え続ける人物であった。そんな彼も自殺法に対しての善悪にまだ判断を出せずにいた。混沌とする世界の中、日本の一連の事件の詳細の捜査にFBI捜査官のサミュエル・ハーディが正崎の元に現れる。

9話あらすじ

ウッド大統領は、自殺法を制定したハートフォード市長のベニチオ・フローレスとテレビ会談を行う。ベニチオは自殺法にアメリカのフロンティア精神を感じたと答えるが、歯切れの悪い答えであった。

また、ウッドはフランス大統領のギュスターヴ・ルカとも電話会談を行う。ルカは自殺法に対しては特段の心配もしていないようだった。ウッドは齋開化との面会を求めたが、影響力の大きさを鑑み、国務長官らに拒否される。

そんな中、FBIの捜査員となった正崎は、長官のトマス・ブラッドハムに連れられウッドと会談を行う。正崎は曲世愛の所業と恐ろしさを大統領に訴えかける。ウッドは曲世の調査をFBIに指示するのだった。

ベニチオがなぜ自殺法を導入するに至ったかの調査を正崎が開始させる。するとベニチオがとあるホスピスを訪問していたという事実に突き当たる。実際にホスピスを訪ね、施設職員に尋ねるとベニチオが、とある人物と電話で会話していたことが判明。その録音を聞くと、紛れもなく曲世愛の声であった。

曲世愛も世界進出

世界各国の自殺法の導入にも曲世愛と齋開化が関与していることが明らかになった。しかし電話口で囁くだけで、その相手の人物を思うままに操ることができるという能力は凶悪すぎる。ただ録音を聞いた正崎や施設の職員にまでその能力が及ぶのかははっきり分からない。

正崎は曲世の声で精神的にやられたような描写になっていたが、あれは操られたというわけではないように思う。横にいたFBI捜査官は平然としていた。もし無差別にできるのなら、ネットの動画配信などで世界中の人々を全滅させられるが、狙った人物にだけしか効果を発揮できないのであれば、まだ何か対処のしようはあるように思える。ただ能力に対してどう対処するかというのがメインではないと思うが。

その曲世と齋の目的というのもまだよく分からない。大統領はもっと大きな目的があるのではと推察していた上で、MMORPGで破滅教の信者が大悪魔の復活を企んでいるというシーンもあった。これが齋を指しているとすれば、齋には「世界の破滅」のような陳腐なRPGのような目的があるんじゃないかと思ってしまうのだが、まさかそんな子供騙しみたいなことはないとは思うけど。

ただ海外パートに入ってから、いまいち盛り上がりに欠けるような気がする。やっぱり舞台が日本の方が馴染み深いので、検察や政治家vs曲世、齋の方が面白かったなあ。まあ全員曲世にやられちゃったから仕方ないんだけど。デスノートの2部のような蛇足感を些か感じてしまう。

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