『デカダンス』第3話「steering」感想です。
前回あらすじ
デカダンスはソリッドクエイク社が製造した巨大娯楽施設だった。ギアの本体はサイボーグで、彼らはデカダンスにログインしてレクリエーションを楽しんでいたのだ。カブラギは、かつてガドル狩りのランカーとして活躍していた。しかし、不正行為がフギンに発覚され、不都合な人間(バグ)の捜索と人間に埋め込まれたチップの回収の業務に就くことを強制された。ある日、カブラギがチップを回収しているところをナツメに見られてしまう。カブラギはナツメも処分しようとするが、彼女はシステムに認識されていないバグであった。ナツメというイレギュラーな存在と出会い、彼女の可能性を信じ、ガドルとの戦いの方法を教えようと決断するのだった。
3話あらすじ
2400年代の後半。地球は大気汚染が進み、生物が住めない環境となってしまった。国という概念がなくなり、世界的企業が牛耳るようになって、彼らはサイボーグを開発し、人類をサイボーグへと変化させていった。人類が二度と過ちを繰り返さないために、全統治独立システムを開発し、監視社会が形成された。
カブラギはナツメを実戦練習に連れ出す。特殊な磁場を発生させるゾーン内での戦闘に苦戦するナツメだったが、カブラギの厳しい特訓の成果もあり、ついにひとりでユムシという小型ガドルを討伐することに成功した。
しかし、右手が義手のため細かい操作が難しく、ナツメは戦士となることを諦めざるを得ないと覚悟していた。そんなナツメにカブラギは武器が搭載された義手をプレゼントする。
その武器の試運転のために練習場に向かう途中で、ガドルの群れが急襲してきた。パイプが逃げ出し、ナツメとカブラギが追い掛ける。ナツメの前には大量のガドルの群れが現れるのだった。
謎が解消されまた謎を呼ぶ
今回は特訓回。何回も殴られたり空から落下したりしていても、平気そうなナツメに少し拍子抜けした。ナツメとガドルとの戦闘は生死を賭けたシリアスなシーンになると思ってたのに、ちょっとギャグテイストが強すぎたような気がする。
ガドルの周りに発生する円形のゾーンの仕組みや、どうやってギア達が空を飛んで戦闘しているかなどの設定も明らかになった。ただガドル自体が、ソリッドクエイク社のレクリエーションの一部になっているのだから、このゾーンとかいうシステムも結局は設定されたものなんだろう。
ガドルが作られた生物だとすると、ガドルにはタンカー達にギアに守ってもらっているという意識を植え付けさせて、被支配層として洗脳させることで社会を安定化する目的と、オキソン(エネルギー)の唯一の供給源にすることで、大気汚染を起こさせないようにする目的があるのだろうか。
しかし、サイボーグが本来人間なのだったら、タンカー達もサイボーグにしてしまえばいいし、何なら抹殺してしまってもいいような気がするのだが、なぜ人間のままで生かしているのだろうか。人間達との交流という娯楽のためだけに生かしているという理解でいいのだろうか。
あといくつか疑問点がある。ナツメが死んだと判断されたシーンのVTRをカブラギが見ていたけど、常に動画が残されているのであれば、ナツメが生存しているというのはシステムには一目瞭然なんじゃないだろうか。動画は監視システムの補完のために撮影して保存しているのだと思ったが、そうじゃないのなら一体何のために保存しているのかよく分からない。
またパイプもバグらしいけど、パイプはなぜシステムから処分を逃れられているのだろうか。ミナトもカブラギがパイプを飼っていることを把握しているっぽいので、ミナトも監視社会に対する反発心を持っているのだろうか。
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