『映像研には手を出すな!』第8話「大芝浜祭!」感想です。
前回あらすじ
ロボットアニメ制作は着々と進み、音響部の百目鬼も映像研も倉庫に移ってきた。しかし、美術部とは仕事に対する姿勢の違いからのすれ違いで、進捗も滞りがちになる。後日、ツバメが納得いかない箇所が出てきて、音響を付けて一度鑑賞してみることに。音響の効果は絶大で作画の物足りなさも隠れるほどだったが、それでもツバメは納得できず、彼女は作画に対する熱意をぶちまけるのだった。
8話あらすじ
文化祭前日、ついにアニメが完成した。アフレコは間に合わなかったが、当日アテレコで対応することになった。音響もみどりの的確な指示のもと、百目鬼が処理をしていく。
その夜、ツバメが家にいないことがバレ、さらに仕事がキャンセルになったことで、ツバメの両親が文化祭に訪れる予定だと連絡が入った。ツバメは腹をくくり堂々と両親の前に顔を見せることを決心する。
文化祭当日。ロボ研の協力もあり、モデルであるツバメの人気を利用して多数の観客を上映会に集めることに成功する。
上映会にはツバメの両親もやってきた。上映会は大成功。上映アニメのDVDの売上も上々で、ツバメの両親もその出来に感動する。
ツバメがひとりになったとき、両親が彼女に話しかけた。ツバメの両親は彼女の才能を認め、アニメ製作を続けることを許可する。ツバメの両親は映像研のメンバーにも挨拶に向かい、友達か?と尋ねると、みどりは仲間だと答えるのだった。
ロボットアニメ完成
今回は面白かった。ロボットアニメのクオリティーが高かったというのももちろんあるのだけど、それ以外の部分でも良いなと思うシーンがいくつもあった。
まず「友達?」と聞かれて浅草氏が「仲間」と答えたシーンは最も印象的だろう。このやりとり自体は、ありがちなものなのだが、苦労してアニメ制作を終えた彼らが言うことでセリフに説得力が生まれている。前回、銭湯に行ったときに番頭さんに「友達?」と聞かれて、金森氏が「違います」と答えたシーンが伏線にもなっていて、構成も巧みだったと思う。
また、水崎氏の箸の持ち方や走り方がおかしいのも、両親が忙しいから教えられる機会が少なかったのかなと、幼少期の境遇を想像させる良い設定だった。彼女がおばあちゃんっ子だったのも、きっと水崎氏の両親が家にいることが少なかったからなんだろうな。
そしてロボットアニメの上映も、妄想映像に逃げることなく、しっかりとアニメをそのまま描き切っていて好印象だった。予算審議委員会のときは、妄想映像で観客の感動を表現していたが、漫画などアニメと違う媒体のものにおいて表現するための苦肉の策のようなもので、アニメという同じ動画媒体においては、ただのハッタリでしかないと思う。
あとツバメの両親とツバメが木陰で話すシーンも良かったなあ。急に音が静かになって、小鳥のさえずりなども聞こえてきて、文化祭の喧騒から離れた感じが良く出ていたし、それがツバメの緊張感にもマッチしていた。浅草氏も言ってたけど、無音を巧みに使えるアニメにハズレはないと思う。
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