『富豪刑事』10話感想 公務員である前にヒーローになる

3.0

『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』第10話「人生は、札束に刷り込むようなものじゃない」感想です。

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前回あらすじ

仲本が命と引き換えに取り付けたサイコロ型盗聴器から、侵入者が大浦埠頭にいることを現対本部は突き止め、停泊していたのは大型タンカーに加藤が乗り込んだ。神戸も金にものを言わせた方法で、同じく大浦埠頭を突き止め、タンカーに乗り込んだ。タンカーには神戸茂丸とフランツ・ワインスキーというボディーガードが乗っていた。アドリウムによる電波妨害で、神戸はフランツに追い込まれる。加藤は過去の銀行強盗事件のトラウマで、拳銃の引き金を引くことができずにいた。

10話あらすじ

加藤は神戸の指示で吊り上げられていたコンテナをフランツのそばに落とし、その場から一時撤退する。救命艇でタンカーから脱出を試みるが、フランツに先回りされてしまう。

鈴江はタンカーの動力源にもアドリウムが使われていることを突き止め、神戸はそれを破壊しに機関室へと向かった。機関室の冷却ユニットを壊そうとしていると再びフランツが現れる。

加藤も機関室に合流。冷却ユニットを銃で破壊しようとするが、トラウマから手が震えて撃つことができない。そんな加藤に神戸は「ずっと公務員である前にヒーローだったじゃないか」と声をかける。

その一言で、加藤の震えはピタリと止まり、冷却ユニットの破壊に成功。神戸のASV(アクティブサポートベール)も復活し、フランツを逮捕する。

神戸と加藤は茂丸に会いにブリッジに向かった。神戸は茂丸を逮捕するが、茂丸はヒュスクを操り、神戸を攻撃し、その隙に逃亡。茂丸が向かった先は研究所であった。

富豪刑事とはなんなのか

富豪刑事は基本的なテーマが、何度も言うけど、金にものをいわせて解決だと思う。でもアニメの『富豪刑事』は神戸自身が肉弾戦をやるし、近未来的なSFテクノロジーは出てくるし、私のイメージする富豪刑事らしさが全然感じられなくなってしまった。アニメの内容がどうこうというより期待していたものと違いすぎていた。

どこに金を使ったかというのは最後にちょろっと取ってつけたように出るだけで、このアニメは富豪刑事じゃなくてもいいと思う。オリジナルならこういう作品なんだと納得もできるけど、一応原作があるので、有名原作の威を借りたような感じがして、あまり印象は良くない。

細かいところでも色々気になるところはあって、例えば鈴江がタンカーの内部構造やアドリウムの特性などを、鈴江が知る権限が与えられているのには違和感がある。まさかネットで調べたわけでもないだろうし。あと加藤がフランツの攻撃を逃れて、リュックを囮に逃げおおせたシーンも無理筋だと思う。

アドリウムは海水の質量をエネルギーに変換するというけど、どういう意味なんだろうか。アインシュタインの式「E=mc^2」に従って得ているとすれば、とんでもなく効率の良いシステムで、タンカーなんかに使うのはもったいない。世界のエネルギー問題が全て解決してしまう。

神戸茂丸との邂逅

神戸茂丸は生きていた。神戸家の執事の服部二郎が怪しいと思ってたけど、どうやらあまり関係がなさそうだった。あの武井の食事シーンの意味深な描写はなんだったんだろうか。茂丸の遺体を確認したとなっていたが、それは偽物だったのか、もしくは万能すぎるアドリウムのおかげで生き返ったのか。流石に前者だと思うけど、もしそうなら、なぜ偽物を茂丸と間違えたかの説明はして欲しい。

公務員である前にヒーローだったじゃないか」と神戸が加藤に投げかける台詞は印象的。ただその前に神戸が加藤に対して、あまりにもぞんざいな扱いをしていたので、なんか都合いいなあってちょっと思ってしまった。まあなんだかんだ言って加藤のことは信頼していたんだろう。

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