『ゲキドル』3話感想 過激すぎる各務あいりの過去

『ゲキドル』第3話「アイリを待ちながら」感想です。

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3話あらすじ


あいりはかつてジュニアアイドルをしていた。過激なことをしてお金を稼いでいたが、いずみと出会い演劇に魅せられ、アリスインシアターの門を叩いた。今のあいりはジュニアアイドル時代の自分を嫌悪し、稽古をサボる日々が続いていたが、せりあにあいりが必要だと言われ、劇場に戻り自分の過去も受け入れ始めることができた。かをるはアイドル活動に味をしめ、演劇をするアイドル「ゲキドル」として活動することを決定する。

過激すぎるあいりの過去

あいりも過去にアイドル活動をしていたということは予想していたが、それがまさかジュニアアイドルだったとは。そして舞台上で目立つために、水着の上を脱いで胸を晒していたなんて。ジュニアアイドルってことは小学生か中学生くらいの頃だろうから、過激というか犯罪ど真ん中だ。ゲキドルは演劇アイドルではなく過激なアイドルの略でもあったのか。地上波でほとんど放映されない理由が分かった気がした。そのころはお金が欲しくて自分が何をしているのかをよく理解していなかったんだろうけど、大人になって自分のしていたことを激しく後悔している。お風呂上がりに自分の胸を鏡で見て、当時のことを思い出して自己嫌悪に陥っているシーンはなんともいたたまれないものだった。現実世界でジュニアアイドルをしている子たちの中にも同じような後悔を経験をしている人がいるんだろうなあ。

あいりが巨大なパフェをひとりで食べていて、急に周りの目線が気になって自分の行為に冷めたシーンもリアリティーがあった。こういうふとした何気ない瞬間に現実に帰ることってあるよなあ。そういう心情を言葉やセリフで説明しないで、視聴者に解釈を委ねているところも良い。一から十まで説明しないから視聴者があいりに感情移入できて、あいりに過去がフラッシュバックするのと同時に、視聴者にも自分自身の過去の過ちがフラッシュバックして、それでも、かをるのセリフにもあったが「誰にでも隠したい過去はある」と励ましてくれる優しさがある。きっと、かをるにも過去の過ちがあるし、他の劇団員にもあるのだろう。それも後々語られるかもしれない。

あいりがせりあに励まされて前を向いたのがまた健気で、素直に応援したいと思ってしまう。ケンケンもそんなあいりの強さにきっと惹かれたんだと思う。声優の演技が割と棒読みなのも、彼女たち自身がまだ未熟だというのが逆によく出ていて、それも応援したくなる一因かもしれない。3話まで見て、私は大満足ですごく好きなアニメなんだけど、まあなんか言うとすれば歌のシーンは要らんかったような気もしないでもない。アニメの雰囲気とアイドルっぽい歌があまり合ってなくて、歌のシーンだけ浮いてるような印象があった。それが逆にアンバランスで不気味さを醸し出していると言われればそうかもしれないので、絶対いらないとは言えないけど。SF要素がどう本編に絡んでくるかはまだ見えない。作品中に何回も同じ劇中劇のセリフが流れるけど、それと関係はあるのだろうか。

前回あらすじ

アリスインシアターの演出家の榊原かをるは、何度か部屋の電気を止められるほどの財政難にあえいでいた。そこで劇場のメンバーは、一肌脱いでアイドル活動をして劇場の知名度をあげようと試みる。ところが、秋葉原での初めてのライブ中に停電のアクシデントに見舞われる。せりあは即興で演劇の一幕を再現し、観客を惹きつけた。ライブは成功を収めるが、あいりはアイドル活動に対して何か思うところがあった。

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