『ゲキドル』4話感想 唐突なキス、そして「せりあ」と「ありす」

『ゲキドル』第4話「バースディ・パーティー」感想です。

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4話あらすじ

ゲキドル活動のおかげで公演も成功し、次回はアリスインシアターの代表作「アリスインデッドリースクール」を上演することに決まった。あいりは過去にいずみが演じていたユウ役をせりあに演じてほしいと主張するが、かをるには却下される。翌日、せりあの誕生日。あいりはせりあをデートに誘う。その帰りのバス停であいりはせりあと口づけを交わした。ところが、あいりの「ハッピーバースデー」という言葉で、せりあは過去を思い出す。せりあには双子の妹のありすがいた。そして5年前の誕生日。世界同時都市消失が発生。せりあは家族を失った。そのことを意図的に忘れようとしていたせりあはドールの前で涙を流す。彼女にはドールがありすの姿に見えるようになった。

せりあとあいり

アイドルアニメを観ていると思ったらいつの間にか濃厚な百合アニメになっていた。何を言っているかわからないと云々。あいりとせりあの濃厚なキスな良かったなあ。偶然唇同士が触れ合ったら、もう気持ちが抑えきれなくなってがばっと。キュンキュンするシチュエーションだった。欲を言えば口から糸を引いていて欲しかったけど、それは我慢しよう。あいりのせりあに対する思いは単なる友情のようなものだと思っていたけど、ここまで進展していたとは。まこちんがかわいそうになってきた。

ところが、そこからあいりが「ハッピーバースデー」と言葉をかけたとこから急転直下。せりあはあいりの元から逃げ出し、ドールにアリスのことを忘れていたことを懺悔し、ドールの姿がありすに見えて、二人でバースディケーキを吹き消す。そこをあいりに観られてドン引きされるという怒涛の展開。ドールがありすに見えたのは、シアトリカルマテリアルシステムのせいかと思ったけど、あいりにはドールのままで見えているんだから、そこはせりあの幻覚ということでいいんだろうか。

キスからの展開がインパクト強すぎて見逃してしまいそうだけど、あいりがジュニアアイドルをしていた頃に、ふと我に返って気持ち悪くなって残した巨大パフェを、せりあと美味しそうに食べているシーンも印象に残った。せりあのおかげで過去を乗り越えて巨大パフェを美味しく食べられるようになったんだと思うと感慨深い。

せりあとありす

ありすはせりあの双子の妹だった。ありす(Alice)はせりあ(Celia)のアナグラムなのもそれを示唆していた。せりあの両親はありすを可愛がって、せりあの方はなおざりにしていたようだ。せりあの誕生日にせりあをほっぽり出して、3人で池袋に出かけるのはネグレクトに近いんじゃないかと思う。しかし、家族はせりあを除いて世界同時都市消失に巻き込まれて姿を消した。それが、せりあにとって自分の誕生日がトラウマになっているのだろう。

その回想で興味深いシーンがあった。世界同時都市消失が起きた後せりあが気絶していたが、目覚めたらケーキのろうそくが燃え尽きていた。ここから目覚めるまでに短くない時間が経過していたことが分かる。また、気絶前には家は無音だったが、目覚めた後にはテレビが付いていた。したがって、何者かがせりあの家を訪ねた、もしくはせりあが夢遊病のように歩き回っていた可能性がある。シアトリカルマテリアルシアターの竹崎が、世界同時都市消失の際に、せりあのような人影を池袋で見ていたかのようなシーンが挿入されていたから、後者のほうがあり得るかもしれない。世界同時都市消失にせりあ自身が関わっているのだろうか。ちなみにサブタイトルの『バースディ・パーティー』はハロルド・ピンターの劇のタイトルなのだが、その内容は、ある宿に訪問者がやってきて日常が破壊されるというものらしい。これも示唆的。アイドル要素、百合要素、SF要素などカオスだが、それが絡み合って観ていて不思議な感覚になるアニメだ

前回あらすじ

あいりはかつてジュニアアイドルをしていた。過激なことをしてお金を稼いでいたが、いずみと出会い演劇に魅せられ、アリスインシアターの門を叩いた。今のあいりはジュニアアイドル時代の自分を嫌悪し、稽古をサボる日々が続いていたが、せりあにあいりが必要だと言われ、劇場に戻り自分の過去も受け入れ始めることができた。かをるはアイドル活動に味をしめ、演劇をするアイドル「ゲキドル」として活動することを決定する。

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