『ゲキドル』第7話「から騒ぎ」感想です。
7話あらすじ
ドールは竹崎に拾われて修理されていた。ドール不在となったアリスインシアターは、せりあとあいりを主演で「コーリンバトルガール」を上演することになった。その公演は2人のシンクロが重要で、せりあはあいりのことを詳しく知るために、あいりの家に宿泊する。竹崎は次回の公演はドールを主役に据えるという。それを聞いたいずみは嫉妬心からドールに戦いを挑む。あえなく敗北したいずみは傷心のまま、あいりの家を訪ねた。
晃とラブみんの過去
今回からは雛咲いずみにフィーチャーするんだと思うんだけど、私はむしろ晃とラブみんのエピソードのほうが気になった。晃が自分はかをるんに必要とされていないのではないかと懊悩するシーンはくるものがあった。せりあとあいりという後から入ってきた演劇の才能のあるメンバーに追い抜かれていくのは辛いだろう。かをるんのことが好きで、彼女に認められていない気がするというのも余計に堪えたんだろうけど、最後は役者としての才能ではないけれど、劇団立ち上げの盟友として認められていると実感できてよかった。
晃とラブみんが劇団に入ったきっかけも分かった。晃は好きな先輩(女)に振られ、ラブみんはSNSでボロクソ叩かれたのが原因になって、ホルモン屋で大立ち回りをしたところを、バイトをしていたかをるんに止められたというものだった。晃がラブみんに言った「大体そんな名前だからって誰かに愛されてるわけじゃない」というセリフが辛辣すぎて、申し訳ないけど笑ってしまった。せりあとあいりが中心のアニメだから、他のメンバーのエピソードはあまり期待していなかったけど、ちゃんと語られたのでよかった。ぜひ繭璃ちゃんの過去も知りたいな。
いずみと竹崎の関係
ドールに主演を奪われていずみは嫉妬していたが、智子が説明するには竹崎がドールに奪われたということにも嫉妬していそうだった。いずみはかつて竹崎のことを「生理的に無理」とか「よからぬことを企んでそう」とかいう類のことを言っていたけど、それは本心じゃなかったんだろうか。智美に気持ちを悟られまいとして言った嘘だったのかもしれない。しかし、智美は可愛い顔して、なかなか腹黒だ。自分がけしかけたドールといずみの決闘を愉悦の表情で眺めていた。いいキャラだなあ。声優もミズハスで声も好きだし。いずみのことを「緑の目の怪物」と言っていたけど、これの元ネタはシェイクスピアの『オセロ』で嫉妬深い人の意味。今回のサブタイトルの『から騒ぎ』もシェイクスピアの舞台に同名のものがある。
竹崎は、例の女の子を見たのが世界同時都市消失のときだと思っていたんだけど、どうやら他国での紛争時の経験だったらしい。ミスリードだったのかトリックだったのかはわからないが、そのときに出会ったミキ・シュタインベルグという少女を忘れられずに、ドールを彼女に仕立て上げていた。ドールはせりあをあいりから寝取り、今度は竹崎をいずみから寝取った罪深い女だよ。エンディングもいずみバージョンに変更されていた。ガードが堅くて、いやらしさはあまりなかったけど、自分をさらけ出すことができない彼女の内面をイメージしているのかもしれない。今回は『ゲキドル』にしては割と普通の劇団を舞台にした百合アニメという感じでちょっと肩透かしだったけど安心した。
前回あらすじ
あいりは全治一ヶ月の怪我を負い、公演に出られなくなった。あいりはせりあを代役に指名したが、あいりのスパルタすぎる指導のせいでせりあは恐慌をきたしてしまう。公演当日。なんとか公演を開催することができたが、公演中にシアトリカルマテリアルシステムが暴走。せりあは真実を知る。実はせりあが落ちこぼれだったのではなく、ありすが落ちこぼれだったのだ。そして世界同時都市消失の際、せりあとありすは入れ替わっていた。ありすはせりあの代わりに犠牲になったのだった。
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