『グレイプニル』2話感想 紅愛の悪女っぷりに惹かれる

4.0

『グレイプニル』第2話「空っぽの意味」感想です。

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前回あらすじ

加賀屋修一は、ゆるキャラのようなバケモノに変身する能力を、知らぬ間に与えられた。ある日の夜、修一は燃え盛る小屋から少女を変身して救出する。ところが、その場にスマホを落としてしまい、その少女に拾われ、バケモノに返信する能力を持っていることがバレてしまう。青木紅愛と名乗る少女は、修一を家に誘い、星が象られたコインについて何か知らないかと尋ねる。首を横に振る修一だったが、そこに黒マントの少女が現れた。その少女も変身能力を携えていた。

2話あらすじ

黒マントの少女・氷川は陸上部でインターハイを目指していたが、スランプに陥っていた。ある日、河原で星が象られたコインを発見し、噂に流れていた自販機に投入すると、脚が速くなるという願いが叶った。しかし、同時に彼女も変身能力を持つ羽目になってしまった。変身を解除させるために再びコインを探していると、紅愛がコインを持っていることを知る。彼女を尾行し、マンションに侵入してきたのだった。

修一は恐怖のあまり、紅愛を担いで窓から逃走。対抗策を練っていると、修一の着ぐるみの後ろにファスナーがあることを紅愛が発見する。ファスナーを開けてみると、中には何も入っていなかったが、紅愛はその中に自分が入って戦うと提案。

追いかけてきた氷川を、紅愛が迎え撃つ。着ぐるみに身体が馴染んでからは、氷川を圧倒し、修一の制止も聞かず、氷川を射殺してしまった。

凶悪な紅愛の行為に、しばらく距離を置いていた修一だったが、紅愛の境遇を知り、また彼女の命を投げ捨てるのも辞さないほどの修一への信頼感に、2人でコンビを組んで立ち向かっていくことを決意するのだった。

紅愛の悪女っぷり

紅愛のキャラクターがいい。躊躇なく拳銃の引き金をひく他人に対する冷酷さと、修一を説得するときの自分に対する冷酷さは、修一でなくとも恐怖を感じる。そうかと思えば、修一にうまく甘えるところも見せて駆け引きが上手い。口を歪めてニタッと笑う笑い方も『バビロン』の曲世愛を彷彿とさせた。悪を発揮する方向性が違うだけで、曲世に負けず劣らず、彼女も悪女だと思う。

紅愛の姉もバケモノになったというが、その姉の望みが修一に気に入られたいというものだったという理解でいいのだろうか。姉の望みが修一と一緒になりたいだったから、中に誰かが入れる着ぐるみになった?もしそうなら、コインを入れた人でない人もとばっちり食らうなんて不運でしかない。

紅愛が修一の着ぐるみの中に入るシーンは、当然ながらアレを想起させられるが、女性が男性の中に入るというのが斬新というかなんというか。最近の作品は、女性が男性をリードするようなものが人気になっていて「男性の軟弱化」などと言われているが、『グレイプニル』もその系譜にある作品なのかもしれない。紅愛の「着ぐるみの中でおしっこ漏らしちゃった」はやばい。冗談だと否定したが、冗談にしない方がよかったのに。

着ぐるみの中に何も入ってないのを確認するシーンは『School Days』を思い出した。あれほどの猟奇性はこのアニメにはないものの、戦闘シーンはなかなか攻めている。動きや作画も良い。スピード感のある展開に、ゲームの演出などで良く見られるヒットストップを多用していて、爽快感がある。ただ、ちょっと嫌悪感を催すようなシーンも含まれているので、人によっては無理ということもあるかもしれないので、一応閲覧には注意してください。

氷川はキャラクター名が名字しかなかったので、使い捨てキャラだというのが最初に分かってしまったのがちょっと残念。名前もちゃんと付けておけば、もっと展開に意外性を与えられた気がする。

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