『グレイプニル』8話感想 修一から消された江麗奈の記憶

3.5

『グレイプニル』第8話「記憶の影」感想です。

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前回あらすじ

江麗奈の仲間のスバルが千尋の財布を拾っていた。修一と千尋がスバルの痕跡を追跡するが、スバルは修一の存在をとっくに把握しており、修一たちは強襲に遭い、着ぐるみごと潰されてしまった。ズタボロになった2人は怒りを源に合体し、新たな姿となる。スバルを逆に追い詰めるも、そこに江麗奈が割って入った。江麗奈に銃口を向け、引き金に手をかける修一を千尋はそっと止めるのだった。紅愛は修一を探しに、村上陽太と一緒に森に繰り出し、倒れている修一と千尋を発見する。

8話あらすじ

修一は千尋と合体した後の記憶を失っていた。千尋は何があったのかを覚えていたが、頑に口を閉ざしたままだった。紅愛はそんな千尋の態度を訝しみ、彼女を問い詰めるが、答えをはぐらかすだけであった。

アジトに戻り、修一も契約を受けた。沙耶香のチームには自由に植物を操ることのできる能力を持つ春日勇や、透明になれる能力を持つコンビニ店員の相原未来がいた。勇は修一が通っていた山田塾の近所に住んでいたことから修一を知っていたが、彼との記憶に齟齬があった。

修一は千尋と一緒に出かけて、彼女を中に入れてしまったことで、紅愛に対して負い目を感じていた。紅愛は修一を責めることはせず、コンビニの駐車場で一緒にカップ麺を食べた。その帰り道、修一は友人の虻川に出遭う。学校で会う彼の雰囲気とはどこか違っていた。

千尋は江麗奈に電話をかける。修一と合体したときに彼の記憶の中に江麗奈の電話番号を発見して、それを覚えていたのだ。修一の記憶には江麗奈と交際していたときの記憶が残っていたが、その記憶はところどころ欠けていて、修一は全く覚えていなかった。千尋は江麗奈をチームに勧誘するが、江麗奈は目的があるとそれを断る。チームはコイン100枚を一気に集めるために、墜落したとされる宇宙船捜しを開始するのだった。

江麗奈は修一の過去の恋人?

千尋が修一と合体したときに記憶も共有されたが、そのときに修一と江麗奈が幼少期にかなり仲が良かったという記憶があった。江麗奈はストーカーのような扱われ方をしていたが、修一の記憶から失われているだけで、もしかしたら恋人関係だったのかもしれない。

しかし、修一のその部分の記憶は意図的に消されているようだった。また山田塾の件でも記憶の齟齬が起きており、何者かによって修一の幼少期の記憶が改竄されたのではないかと推測できる。江麗奈の本当の目的は、修一の記憶を取り戻すことなのではないかとも思った。ただそれだけのためにスバル達を巻き込めるとは思えないので、別の目的もあるのだろう。

千尋と紅愛の確執

千尋と紅愛のやりとりもハラハラさせられた。千尋はもっと大人しい子かと思っていたが、自分の方が修一にふさわしいというようなことを紅愛に宣言するほど煽りスキルの高い子だとは思わなかった。女性は見かけによらない。

紅愛も冗談めいてだけど、焦燥感からか自分の身体を修一に捧げてもいいとまで言い出したし、自分以外が修一の中に入って、しかも上手くやれたというのは紅愛にとってあまりにも衝撃だったのだと思う。それに加えて、彼女はなんの能力も持ってないし、修一の中に入ることでしか活躍できないわけだから、彼女自身のレゾンデートルも奪われかねない。

あと虻川のエピソードも少し気になるものだった。同じような動物の亡骸が近所で見つかったことと、虻川は意外にもヤンキーとつるんでいることから、修一は実は彼も危険な一面があるのではと想像したのではないか。無害と思われたクラスメイトがそうではなく、みんな仮面を被って生活しているということを暗示させるのは、物語に緊張感を持たせるのにすごく効果的だと思う。三船奈々ちゃんだけは最後までいい子であって欲しい。

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