『GREAT PRETENDER』4話感想 重なるエダマメとトムの境遇

3.5

『GREAT PRETENDER(グレートプリテンダー)』第4話「CASE1_4 Los Angeles Connection」感想です。

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前回あらすじ

エダマメはカッサーノの監督作品を激賞する。気を良くしたカッサーノは、エダマメの話にも積極的に耳を傾け、徹夜で拵えた嘘のサクラマジックのレシピを高値で売りつけることに成功。カッサーノはロス市警のアンダーソン警部を買収して、警察の手を逃れていたが、FBIのポーラ・ディキンスに見抜かれ、今後は彼女が捜査の指揮を取ることに。カッサーノは、製造には匠の技が必要だと、エダマメに一度サクラマジックの製造を命令する。施設の不備を指摘して一度は難を逃れたが、工場の完全改装を行うことになり、エダマメはサラザール家にホームステイすることになって逃げ場がなくなってしまう。

4話あらすじ

エダマメの父親の尾崎誠司は弁護士だった。エダマメは母親の枝村美紀と3人で幸せな生活をしていたが、ある日、誠司が未成年の人身売買で逮捕されてからは状況が一変するのだった。

アビーは窮地を切り抜けるために、適当なドラッグを作って、サクラマジックを騙るように薦めるが、エダマメは麻薬の製造だけは頑として拒否をした。エダマメはサラザールにトムという息子がいると知り、彼を含めた3人で遊園地に行くことになった。

遊園地ではポーラがエダマメに接触してきた。彼女はエダマメを日本に帰還させるという条件の代わりに、ローランやカッサーノを逮捕するために囮捜査のスパイにならないかと司法取引を持ちかけてきた。

エダマメは自室で隠しカメラを発見。サラザールはローラン達がカッサーノを騙そうとしているのを把握しながら放置していた。彼は元々マフィアのボスであったが、今は息子を育てるお金を稼ぐためにカッサーノの部下に甘んじていた。エダマメはスパイを引き受ける代わりにサラザールを見逃して欲しいとポーラに持ちかけるのだった。

エダマメとトムの重なる境遇

2話の感想で、エダマメの父親も詐欺師だったのではないかと書いたが、まさか未成年の人身売買という大罪を犯していたとは。公私ともに順風満帆だった誠司が、なぜそのような犯罪に手を染めたのか全く理解できない。弁護士になる前のことなのかもしれないが、背景が分からないので、かなり唐突に感じた。

誠司も詐欺師だったという設定じゃダメなのかなあ。嫌っていた父親と同じ職業に就くことになってしまったということや、エダマメはその父親の才能を引き継いでいるということが皮肉的で、物語として収まりよく感じるのだけど。人身売買はちょっと突拍子もなさすぎる。そうである必然性が後々出てくるのであればいいのだけど。

まあそれは置いといて、エダマメは父親の誠司に翻弄された自分の運命をトムに重ねている。自分が誠司の事件で不幸になったからこそ、同じく親が犯罪に加担しているトムには、自分と同じ運命を辿って欲しくなくて、サラザールを見逃すようにポーラにお願いしたのだろう。

サラザールはなぜエダマメを見逃すのか

一方、サラザールもエダマメが詐欺師だと知りながら見逃している。エダマメが詐欺には手を染めても、薬物の製造は頑なに拒否するのと一緒で、サラザールにとっても一線を引いていて、カッサーノの部下でいるのはあくまで自分と息子の生活のためで、悪の限りを尽くすカッサーノに対して完全に忠義を示すつもりはないのだろう。

しかしサラザールはエダマメを見逃してはいるが、積極的に手助けすることはないような気はする。カッサーノにそれがバレると仕事どころか命すら奪われかねないし、エダマメを助けたところでサラザールにとっては何のメリットもない。

サラザールを抱き込んで窮地を脱するのではないかと想像していたが、そういう展開はなさそう。結局なんだかんだ言って全部はローランの掌中にありそうな気もする。サラザール自体もローランが送り込んだ仲間だったりして。

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