『星合の空』3話感想 雨野樹にとってのソフトテニス部とは

『星合の空』第3話感想です。

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前回あらすじ

ソフトテニス部に加入することになった眞紀。しかし部員の中には快く思わないものもいた。曽我翅は眞紀に最も反発していたが、副部長の布津凜太朗の提案でグラウンド20周を走ると、柊真と競り合う眞紀の姿に、部員たちも眞紀を受け入れる。眞紀はさらに、いじめられっ子の飛鳥悠汰をマネージャーに勧誘。本格的にソフトテニスの練習に入ると、眞紀は呑み込みが早く、フォームや壁打ちなどを簡単にこなしていく。それは他の部員の刺激にもなっていた。ところが、眞紀は部員のレベルが低すぎることに苛立ち、部員を挑発してしまう。一触即発の様相だったが、凜太朗の機転で喧嘩は回避され、練習に打ち込むのだった。

3話あらすじ

コートが使えるようになったため、実践を兼ねて試合を行うことに。眞紀は柊真とペアを組み、眞紀が前衛、柊真は後衛を担当することに決まった。

竹ノ内晋吾と石上太洋のペアとの対戦。初心者の眞紀の実力をみくびっていた晋吾だったが、眞紀の素早い正確なボレーに圧倒され惨敗してしまう。

曽我翅と布津凜太朗のペアとの対戦。晋吾太洋ペアの戦いを見て、前に出てきた眞紀の近くを狙う作戦を取るが、これも眞紀の天性の才能で難なく返し、圧勝を収めた。

雨野樹と月ノ瀬直央のペアとの対戦。樹は眞紀の身体や顔を狙い、ボールを打ち込んでいく。流石の眞紀も最初は対処できなかったが、柊真のアドバイスでコートを広く使う戦い方を身につけて、相手を圧倒する。

3戦全敗に終わった部員に柊真は苛立ちをぶつける。その苛立ちは新入部員に勝てない部員に対してだけではなく、しっかり指導できなかった自分に対してでもあった。

柊真が部活を休んでいる中、樹は校内の不良グループに父子家庭であることを揶揄われる。激昂した樹はテニスラケットで不良の頭を殴ってしまう。樹は幼児期に母親の虐待を受けていた。

一方で、眞紀は女子テニス部の様子を観察して勉強していた。そして、眞紀の説得で柊真が戻ってきた後、ダブルスのペアを一新するという方針を打ち出すのだった。

エンディングはそのまま放送

まずは『星合の空』のエンディングのパクリ疑惑について触れなければならないだろう。別で記事にしたので詳しくはそちらを参照してほしいが、エンディングのダンスに無許可トレース疑惑が浮上している。

『星合の空』EDのダンス振り付けにトレース(パクリ)疑惑 著作権侵害に当たるか?
現在放送中のアニメ『星合の空』のエンディングはぽっちゃりの生徒会長の春日絹代をはじめとして登場人物がエンディングテーマに合わせてダンスをするという演出になっているが、そのダンスが無許可でのトレース(パクリ)ではないかという疑惑が持ち上がった

放送はどうなるのかと心配していたが、特になんの修正もなくそのまま放送された。まあ今回の修正は時間の関係上無理だったとは思うが、次回からは何らかのアナウンスか変更があるように思う。面白いアニメだし、テニスシーンのリアリティーも素晴らしいアニメなだけに円満に解決してほしい。

雨野樹の過去

雨野樹の過去もかなり重い。幼児虐待は最近のニュースでも社会問題としてしばしば報道され、心を痛めている人がたくさんいると思う。虐待された子供は、性格的に反社会性を持つというのは前回の感想でも述べたが、彼もカッとなってすぐ暴力に走ったり、気に食わない眞紀をイジメるような行動を取っている。

しかし幼児虐待はもちろん親が完全に悪いのだが、育児ノイローゼから精神を壊して虐待に走ってしまうというケースもよくある。樹の母親もそのケースだと考えられ、個々の問題ではなく社会的な問題でもある。『星合の空』では、中学生の悩みを通して社会問題をも浮き彫りにしている。

樹の場合は、姉という理解者がそばにいるからまだ救われているのだなと思う。彼がソフトテニス部に入部したのも姉に憧れてというのもあるのかもしれない。そしてソフトテニス部の部員には背中の傷を見せていることから彼にとって数少ない心許せる仲間なんだろうなということが読み取れる。

しかし、いくら侮辱されたといっても暴力行為は許されるものではなく、しかもラケットを使用するのは人としては当然だが、ソフトテニス部員としてもあるまじき行為だ。普通だったら、暴力事件で部活動停止や出席停止になってもおかしくない。口頭の注意だけは学校の体質が甘すぎるように感じた。

眞紀の性格

前回の感想で次のように書いていた。

眞紀は思ったことをズバズバ言う性格で、他人の気持ちをあまり考えていないようにも見える。

今回もそれと特に矛盾はない振る舞いだと思ったが、柊真に電話したときに、「お前が辞めたら金が手に入らないからテニス部辞めるな」と言っていたのは、本音ではないと思った。お金に困っていることは嘘ではないと思うのだが、金だけのためにソフトテニスをしているとはとても感じられない。かといって、ソフトテニス部が廃部になるのが彼にとって困るからという印象も受けない。

単純に柊真とソフトテニスをやるのが楽しくなってきたから続けたいという思いと、自分と同じような境遇の樹の過去に触れて、彼に居場所を作ってあげたいと思うようになったのではないかなと想像しているが、どうだろうか。

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