『星合の空』第6話感想です。
前回あらすじ
柊真に正直に言うように質され、眞紀は父親に暴力を受けていて、ラケットを壊されたと語った。柊真は眞紀に新しいラケットを渡し、金を貸して、父親を待ち伏せし、金を投げつけた。副部長の凜太朗は、眞紀が入部してから自分の不甲斐なさを痛感していた。彼は養子で、自分は望まれていない子供だと思っていた。柊真はそんな凜太朗を強く励ます。そして御崎高校との練習試合当日がやってくる。
6話あらすじ
御崎高校の大規模な応援団に萎縮する部員たちだったが、晋吾の考えてきた士気高揚ダンスで緊張が解れていく。
初戦は、御崎高校の三輪大井ペアvs直央太洋ペア。油断していた三輪大井ペアから1ゲームを先取するが、本気になった2人から、3ゲームを連取され逆転負けを喫する。しかし次の課題が見つかり、前向きに敗戦を捉えていた。
第2戦は柳下池田ペアvs樹凜太朗ペア。高速サーブに苦戦を強いられるが、徐々に速さにも慣れていき、1ゲームを奪うことができた。
第3戦は永野田中ペアvs翅晋吾ペア。試合前の挑発に翅と晋吾はやり返し、相手の気を削いで行く。相手は全国大会出場ペアだったが、試合中に大声を出して威嚇するという戦法がハマり、1ゲームを奪取した。
最終戦は、王子須永ペアvs眞紀柊真ペア。御崎高校のエースの2人に手も足も出ない眞紀と柊真だったが、眞紀には何やら秘策があるようだ。
普通のテニスアニメ回
今回は最初から最後まで普通のソフトテニスアニメになった。ほっとした反面、少し物足りなかったのも事実ではある。
そのテニスに関しては、動作の描写がかなり緻密で、体重移動の様子もしっかり描かれていて美しかった。キャラクターに応じた戦い方も楽しく、特に翅と晋吾ペアの戦法はニヤニヤしてしまった。まあただ大声を出すこと自体は反則ではないだろうが、蹴りは確実に注意されると思う。
凜太朗は前回、かなり悩んでいたように見えたが、今回はわりと吹っ切れているように見えた。彼の悩みは前回、柊真に激励されたことで解消されたのだろうか。あの一言だけで、全部スッキリするとはとても思えないのだが。
リアリティーの面から言えば、ついこの前まで試合で一勝もできなかったメンバーが、一軍ではないにせよ強豪校に対して1ゲームでも取るというのは無理だと思う。これは、あくまでフィクションだし、彼らの成長を印象づけるためにも仕方のないところだろう。
しかし、親の虐待や養子など、現実的に存在しうる中学生の苦悩を描いている点からすると、部活パートとのリアリティーの乖離が気にならないこともない。とはいえ、彼らにも、(いるかどうかは分からないが)彼らと似たような境遇の視聴者にも、救いは必要であり、それが部活動で担っているとすれば、リアリティーのなさも必要なものなのだろう。
あと御杖さんが、つまらなさそうな雰囲気を出しながらも、部員の誰よりもテニスに熱中して勝利に貪欲になっていたのが可愛かった。ただ彼女は勝ち負けに対してすごく過敏で、もしかして負けたくないから、色んなことに消極的なのかなとも感じた。
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