『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』第2話「ここに立つその理由」感想です。
2話あらすじ
長瀬麻奈の妹である琴乃は、麻奈のネクストビーナスグランプリ優勝の夢を代わりに叶えるために、星見プロダクションの門を叩いた。そこで、偶然オーディション会場に入り込んだ川咲さくらと出逢う。彼女は麻奈とよく似た歌声を持つ少女だった。ソロを希望していた琴乃だったが、さくらの歌声に惹かれ、グループアイドルを受け入れる。オーディションに合格した2人は、他に合格したメンバーと絆を深めるために共同生活を行うことになった。
麻奈の容姿と歌声を受け継いだ2人
1話は麻奈の回想がほとんどだったので、2話からが本番といったところ。主役となる長瀬琴乃と川咲さくらが登場した。琴乃は麻奈のじつの妹というだけあって容姿が麻奈によく似ている。一方で、さくらは麻奈の歌声を受け継いでいる(本当は歌声以外のものを受け継いでいそうだが)。という設定なのだが、正直私には、さくらの歌声(歌い方)が麻奈に似ているとは全く思えなかった。麻奈は情感たっぷり(演じているのが神田沙也加なのでミュージカルっぽい歌い方)なのに対して、さくらは(演じているのが声優の菅野真衣なので)声優にありがちな元気いっぱいな歌い方で、むしろ正反対なように感じる。本当に似たような歌い方の声優をキャスティングしたほうが物語に説得力があったのではないかと思う。
レッスンの様子も描かれていた。路上ライブをやらせて度胸をつけさせるのは、音楽プロデューサーのつんくが、あるアイドルに対してやらせていたのをテレビ番組でみたことがある。共同生活をさせるのも、最近流行りのNiziUっぽい手法だなあ。牧野航平が一緒に寮に泊まろうとしていたのは気持ち悪すぎたが。アイドルものとしては、幽霊が存在することを除いては既存のアイドルアニメの導入を大きく逸脱するものではなかった。王道のアイドルアニメが好きな人には満足な出来なんじゃないだろうか。
その幽霊に関してだけど、航平にしか存在が見えないので、幽霊がいることによる物語の広がりがやっぱり少ない。将来的には麻奈のアイドル時代の経験を航平に伝えて星見プロに活かす、影のプロデューサー的な役割もあるのかもしれない。『ヒカルの碁』みたいだけど。むしろ演出面では、幽霊が見えないメンバー主観の描写の後に航平主観の描写があったりして、テンポが悪くなっているような気すらした。航平のひとりごとで、麻奈がどんな行動をしているかだいたい分かるような描き方のほうが、いろんな想像ができて見方が広がって楽しいと思う。
キャラは遥子さんが不憫で可愛い。事務所に所属できても売れるとは限らないと航平が言ったときに、遥子さんを映すのはやめてあげてください。一般的には、さくらが一番人気出そうかな。あほっぽいお嬢様キャラの成宮すずも良いなと思った。声は『ワンダーエッグ・プライオリティ』の大戸アイと同じだけど、全然キャラクターが違う。あと、メンバーがことあるごとに『First step』を歌うのはなんとかならないものか。2話までの1時間の間でもう5回くらい聞いた気がする。流石に飽きてきた。どうせ声優のライブとかを考えてて、他の曲も作る予定あるんだろうから別の曲を披露してほしい。
前回あらすじ
女子高生の長瀬麻奈は、クラスメイトの牧野航平をマネージャーに誘い、星見プロダクション所属のアイドルになった。彼女は瞬く間に人気アイドルとなり、アイドルの頂点を決める戦いのネクストビーナスグランプリに参加することとなった。ところが、その決勝戦直前、麻奈は交通事故により命を落としてしまう。数年後、放心する航平の前に幽霊となった麻奈が現れた。そのさらに2年後、航平は星見プロで、新たなアイドルの原石を見つける。
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