『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』第5話「別の光 同じ気持ち」感想です。
5話あらすじ
星見プロダクションに新たなメンバーが加わった。一ノ瀬怜はダンスコンテストで優勝経験のある実力派だった。9人に佐伯遥子を加えた10人の星見プロのメンバーを、航平は5人ずつの2グループに分けることを決断する。それぞれのリーダーは琴乃とさくらが任命された。さくらのグループではストイックな怜と、姉とグループが別れて不安気な千紗の軋轢が生じ始める。それでも、怜のひたむきさに心を打たれた千紗は改めて気持ちを入れ直し、グループの結束がさらに堅くなるのだった。
航平の一存に翻弄される星見プロ
10人になった星見プロは、航平の一存で2つのグループに分かれることになった。さくらがクビ宣告をされたのは、別のグループのリーダーになるためだった。分け方は一方は、琴乃がリーダーで、すず、芽衣、渚、沙希。もう一方は、さくらがリーダーで、遥子、怜、千紗、雫になった。前者の声優はすべてミュージックレイン所属で、後者は他事務所所属と覚えよう。前者の方だけめちゃくちゃ猛プッシュされそう。航平は2つのグループを太陽と月に例えて、離れているから両方が輝くとか色々言っていたけど、実際は月は自ら輝かずに太陽に照らされているだけなので、そのたとえだと月のグループの方が一段落ちるような気もする。ちなみに月のほうはミューレ所属らしい。まあ、琴乃とさくらのどっちが月かと言われれば、確かに琴乃だろう。
グループ分けは、琴乃と怜はどっちもストイックという点でキャラクターがかぶっているし、沙希と遥子はおっとり系、芽衣とさくらは天真爛漫系でキャラかぶりしているので、それを別々のグループに入れたということになる。それ自体はいい判断なんだろうと思うけど、途中まで考えなしにメンバーを増やしまくったのがどうかと思う。このグループには危なっかしさが足りないとか言って、芽衣を追加しといて「バランスがー」とか言い出したのは釈然としない。よく、星見プロの当事者が航平が頭を下げただけで納得したもんだ。まだなんの実績も出してないのに。航平は浮気性だね。
『アイプラ』は基本的に航平というプロデューサーの一存で方針が決定されている。そこにメンバーの意志はほとんど介在していないので、受動的で、プロデューサーに翻弄されるアイドルという図式になってしまっているような気がする。スクールアイドルだとプロデューサーがいないことが多いので、アイドル自身が自分で考えて、失敗してもそれはそれでアイドル自身の成長に繋がるんだけど、『アイプラ』はアイドルの試行錯誤があまり見えない。そう考えると『ラブライブ!』は上手い設定だったんだなと思う。『アイマス』もプロデューサーがいるが、存在感が強くはないのであまり気にはならない。『アイプラ』はアイドルよりもプロデューサーが主役になっているとすら感じてしまうのが残念。『ゾンサガ』みたいに本当にプロデューサーが主役の1人であるアニメなら別にいいんだけど。まだ全員幽霊を見える設定にして麻奈をプロデューサーにすればよかったのにと思った。
一ノ瀬怜と佐伯遥子が加入
一ノ瀬怜と佐伯遥子が加入した。怜はアイドルアニメによくいるストイックタイプで、メンバーと練習方針などで必ず一悶着起こして、結果グループの結束が強くなる。こういうストイックなタイプは途中加入させるべきじゃないと思う。『アイプラ』の女の子はみんないい子だから、一悶着あってもちゃんと仲直りするけど、普通のアイドルならそのまま空中分解してもおかしくない。仲直りしたあと、うんうんって思惑通りみたいな雰囲気で頷いてたけど絶対嘘だろ。
遥子は痛々しい最年長メンバー。ネタキャラとしての存在がすでに確立している。でも20歳ならそこまででもないけどなあ。全員がアイドル未経験でフレッシュさを売りにする星見プロのアイドルたちに、過去にデビューしたアイドルを加入させるというのも賛否はありそう。航平のプロデュースはどうも行き当たりばったりな印象。
怜のキャラクター造形にも違和感がある。ダンスを続けることを認めてくれない怜の両親に、アイドルになって認めさせたいというけど、そんな厳格な両親がアイドルになること、ましてや寮生活をすることなんか認めるわけがないと思う。ダンスを続けることよりもよっぽど敷いたレールから外れてる。それにトップアイドルになったとしても、グループアイドルじゃやっぱり両親は認めてくれないんじゃないか。あと、両親の援助を頼りたくないからバイトしているというのはいいんだけど、そこまで金銭的に困窮しているんだったら、外で食べてくるわけがない。レストランでアルバイトしてるんだったら、まかないとか出されるのかなって想像できるけど、スーパーじゃなあ。ストイックさと庶民派を両立させようとして設定が矛盾しまくったように見える。
前回あらすじ
レッスンを重ねて少しずつ上達していったが、新進気鋭のTRINITYAiLEのパフォーマンスに圧倒され、再びため息をつくメンバー。航平は星見プロになにか物足りなさを感じていた。そんなある日、航平は猫を追いかけていて、塀から降りられなくなった少女と出逢う。彼女の名前は早坂芽衣。芽衣の危うさにビビッときた航平は彼女をアイドルへと誘う。予想通り、琴乃の反感を招いたものの、彼女の加入で星見プロは雰囲気が変わり始めた。
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