『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』8話感想 君は君だよだから誰かの真似なんかをしなくてもいいよ

『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』第8話「君は君のままでいい」感想です。

スポンサーリンク

8話あらすじ



サニーピースと月のテンペストはどちらもギリギリながらネクストビーナスグランプリの予選を突破。しかしLizNoirの神崎莉央や世間の声は琴乃に厳しく、麻奈の劣化版というレッテルを貼られてしまう。一方、さくらは麻奈とよく似た歌声を持つ少女として注目され、さくらは逆に琴乃に対して居心地の悪さを感じていた。姉になれないことを自覚した琴乃はアイドルになる目標を見失ってしまっていたが、そんな琴乃を助け、励ましたのが月のテンペストの仲間たちだった。

麻奈の影を追う琴乃

いきなりネクストビーナスグランプリの予選を突破していた。順風満帆だなあ。トーナメント表を見る限り、サニーピースは準決勝でTRINITY AiLEと当たって、月のテンペストは準決勝でLizNoirと当たるらしい。そして最終話でサニーピースと月のテンペストの決勝戦だろうか。決勝戦の結果はアニメでは描かれない可能性もありそう。リドルストーリーのように結果は視聴者の心の中にという終わり方かもしれないし、続きはゲームでみなさんお楽しみくださいみたいな感じになるかもしれない。

いろいろ言いたいことはあって、それは後述するつもりだけど、エピソード的にはいい話だった。麻奈の影を追いかけてここまで来た琴乃だったが、才能の違いという壁に直面して、アイドル自体を諦めそうになっていたが、仲間たちのおかげで新たな目標ができた。最初の頃はずっとソロでやることを希望していて、グループを組むことに否定的だった琴乃が、最後はグループアイドルであるということに救われれたというのは綺麗な筋書きだと思う。『アイプラ』に限らずどんなアニメや物語においても、才能のない2番手ポジションのような人物に私は共感してしまうので、今回のエピソードはこれまでの8話の中で最も印象に残った。LizNoirの莉央はキツいことを言っていたけど、あれは琴乃の幻影を追い続けるんじゃなくて、自分の道を行きなさいという彼女なりの激励だったに違いない。

さくらは麻奈の再来というふうにマスコミなんかで持ち上げられているっぽいが、正直言って「第2の麻奈」とか「麻奈とよく似た」とかいうキャッチコピーは結局のところ、麻奈を超えられないということを意味しているので、評価的には琴乃とも大差ないんじゃないかとは思うが。それになんでもかんでも麻奈と比較されると、最終的には「やっぱり麻奈が良かったな」という結論に落ち着き、さくらの損になると思うので、琴乃のように容姿は似ていても、あまり比較されないほうが芸能界としてはやりやすいんじゃないかという気はするけどな。広瀬アリスや上白石萌音も、それぞれ広瀬すずや上白石萌歌とタイプが違うから、どっちも残れているというようなもので。

まあ話の大枠はいいんだけど、気になるところはいくつかある。まず、なんでマネージャーがさくらの検診に付いていくのか全く分からない。血の繋がっていない他人に患者本人の同席もなしに説明するわけがないだろうに。普通にさくらの両親から説明されれば済む話ではないだろうか。あと、移植されたから歌声が麻奈みたいになったというのは、幽霊がいる世界でそういうツッコミをするのも野暮なのかもしれないが、流石にオカルトすぎやしないか。シーンとしてはシリアスなところなんだろうけど、航平がクソ真面目な顔で「麻奈から移植されたから歌声が麻奈に似てるってことはありませんか?」って聞いてるのは笑わせにきてるのかと思った。先生も「なんやこいつ呼ばなきゃよかった」って思ってるだろう。ちなみに手術などで声に影響は出ることはあるけど、普通は逆に声が出しにくくなるというケースが多くて、歌声が良くなるというのは聞いたことがないし、まずないと思う。

そもそもを言えば、この設定自体に話が及ぶとどうしても暗くなりがちで、その暗さもアイドルの挫折とかそういうことではなく、もっと遥かに深刻な問題なので、アイドルアニメとは相容れないと思う。最初から最後までシリアスで泥水を啜るようなアイドルものとか、死を賭しても歌い続けるアーティストに迫った感動物語とかだったら理解できるけど、基本的にはワイワイしたテイストのアイドルアニメでこの設定は重すぎる。こういう設定を入れるんだったら、根本的なアニメの世界観から考えないとダメなんじゃないかな。

前回あらすじ

サニーピースと月のテンペストはどちらもビーナスプログラムで連戦連勝の快進撃。そして、2組とも復活したネクストビーナスグランプリへの出場を決断する。オフの日。星見プロのメンバーたちは、ビニールプールで遊んだり、ショッピングをしたり、映画を見たりと、久々の休日を満喫した。そして来たるネクストビーナスグランプリに向けて気持ちを新たにするのだった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました