『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』9話感想 アイプラ最大の見せ場だが…

『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』第9話「もらった勇気を抱きしめて」感想です。

スポンサーリンク

9話あらすじ



さくらは琴乃に麻奈の幻の未発表曲を歌ってほしいとお願いされる。そんな中、さくらの心臓は麻奈がドナーであるというネットの噂が広まり、さくらはマスコミの取材に追われてしまう。困惑するさくらだったが、彼女は事実がそうであることを確信しており、牧野もさくらに真実を告げる。さらに麻奈の幽霊の存在も説明し、麻奈はさくらに私の歌ではなく、さくら自身の歌を歌ってほしいと語りかけた。さくらは移植を受けたという事実を公表し、麻奈の幻の曲をさくら自身の声で歌い上げるのだった。

アイプラ最大の見せ場

第9話はたぶん『アイプラ』最大の見せ場として作られたシーンなのではないかと思う。さくらの秘密が明らかになり、麻奈の幽霊が存在することをさくらにも伝え、彼女自身のアイドル像を見つける。アイドルアニメでは『アイプラ』にしかないユニークな設定を一気に片付けた形となる。ダラダラ先延ばしにするよりはこれで良かったと思うし、さくらの前向きな性格もあって、悶々とする時間が短くさっぱりと終われたのは悪くなかったと思う。

しかし、絵(作画)が厳しい。エンディングのライブシーンは大事なシーンで、あそこでサニーピースの5人が歌うところを超絶作画で見せれば盛り上がりは最高潮になるのに、静止画の連続で、動いているところはサビに向かうシーンだけだというのは寂しい。それ以外にも、麻奈がさくらに長広舌をふるっているときも、ずっと静止画の連続だったし、それも牧野の口がぽかーんと開いている絵だったので、なんか抜けたように見えてしまったし、褒められる出来ではなかった。

やっぱりアイドルアニメは動いてなんぼで、特にライブシーンは要だから、そこは凝ってないCGでいいから頑張ってほしかった。『アイプラ』は曲はすごくいいと思うのに、とてももったいない。ゲームなどのメディアミックス展開を睨んで賭けているコンテンツであるなら、そこはケチっちゃダメだろう。

もうひとつ言うとすれば、今回の苦悩はさくらひとりのもので、彼女自身がひとりで解決しなくちゃいけないものだったのに、エンディングのライブがサニーピースで、というのもちょっと違和感があった。さくらだけが目立って他のメンバーが全く目立たないのが可哀想というのもあるし、月のテンペストは琴乃が吹っ切れるまでにメンバーの助力があったということがわかったけど、サニーピースの場合はメンバーがさくらに対して何をしてあげられたのかが全く見えなかった

言い方は悪いが、さくらの人気におんぶにだっこ感が出てしまっているので、良い見せ方がもっとあったのではないかと思う。琴乃はソロでは無理なレベルだから仲間が大切というのはよく分かる。でも、さくらはソロでも行けるのでは、むしろソロのほうがいいのではとすら思えてしまう。

しかし、さくらが麻奈から移植を受けたというネット上の噂はどこから流れたのだろうか。作中でも説明されていたが、ドナーにもアクセプターにも誰かは分からないし、知っているのは医師くらいだろうが、守秘義務があるのでまずそんなことはしない。確信しているのは牧野くらいだから、話題性を狙って牧野が流したんじゃないか。もしそれが、さくらに露見したらとんでもないことになりそう。

あと、ネクストビーナスグランプリの対戦前にあんな記者会見をやって、対戦相手はどんな気持ちだっただろう。ライブを見る前に負けを確信したんじゃないだろうか。対戦相手の気持ちを思うとなんだかやりきれない気もするし、対戦前に公表するさくらも強かだな。

前回あらすじ

サニーピースと月のテンペストはどちらもギリギリながらネクストビーナスグランプリの予選を突破。しかしLizNoirの神崎莉央や世間の声は琴乃に厳しく、麻奈の劣化版というレッテルを貼られてしまう。一方、さくらは麻奈とよく似た歌声を持つ少女として注目され、さくらは逆に琴乃に対して居心地の悪さを感じていた。姉になれないことを自覚した琴乃はアイドルになる目標を見失ってしまっていたが、そんな琴乃を助け、励ましたのが月のテンペストの仲間たちだった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました