『彼女、お借りします』12話(最終回)感想 全体を通しての感想

『彼女、お借りします』第12話(最終回)「告白と彼女 -コクカノ-」感想です。

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前回あらすじ

桜沢墨は人見知りな自分を変えたくてレンタル彼女に挑戦した。和也が不良に絡まれている墨を助けたのをきっかけに、墨は次第に和也に惹かれていく。そこに偶然、麻美が現れた。彼女を取っ替え引っ替えしている和也に複雑な気持ちを抱く麻美。家に帰り、ネットで検索して、墨はレンタル彼女だと知るのだった。デート後、千鶴に呼び出された和也。千鶴は舞台の仕事が決まって、レンタル彼女を近いうちにやめるつもりだと告げた。後日、千鶴がレンタル彼女の相手を待っていると、そこに麻美が現れた。

12話あらすじ

瑠夏の健気さに心動かされた和也は瑠夏に正式に告白しようとしていた。ところが千鶴と麻美がカラオケ店にやってくる。聞き耳を立てて、和也は麻美に千鶴との関係がバレたことを知った。

麻美は千鶴を責め立てる。その様子にいてもたってもいられなくなった和也は仮病でバイトを抜け出し、2人の跡をつけた。千鶴は麻美に和也の気持ちを考えて欲しいと訴えたが、麻美は意にも介さなかった。

それを聞いていた和也は感動。夜に帰ってくる千鶴を待ち受けて感謝の気持ちを述べた。千鶴の優しさに感情が昂った和也は彼女は千鶴がいいということを口走ってしまう。

和也はなんとかごまかしたが、家に帰って悶絶する。一方の千鶴も満更でもない表情を浮かべるのだった。

麻美の詰問が怖すぎる

麻美の千鶴に対する詰め方が怖すぎる。徐々に千鶴を追い詰めていくやり方は本物じゃないとできない。麻美の棒読みっぽい喋り方も本心がまったく入ってなさそうで、それが逆にきつくなっている。悠木碧さんも演じてて楽しそう。普通のヒロイン候補なら千鶴の渾身の訴えにちょっとでも揺らぎそうなもんだけど、それも軽くあしらったし、振り切ってるわ。絶対に付き合いたくないし友達にいるのも怖いけど、側から見ている分には一番面白い。

和也はようやく千鶴に告白、と思いきやまたはぐらかしてしまう。あそこまで行ったんだから押せよって思うけど、千鶴もすでに和也のことが好きになっているので、これ以上押したら物語が終わってしまうというジレンマ。ラブコメって両想いになってからはずっとヤキモキしてしまうんだよなあ。これで最後は墨ちゃんとくっ付く結末だったら、まだハラハラして見られるかもしれないけど、そんなことはないだろうし。今までの私が観たり読んだりしたラブコメの中で、最後に想像と違う結末になったのは『いちご100%』だけかもしれない。ただ後述するけど『かのかり』の場合は、両想いになってからの消化試合感というラブコメの問題点をうまく処理できていると思う。

全体を通しての感想

ラブコメは言ってしまえば、女の子が可愛けりゃ(男の子がかっこいいなら)なんでもいいってところはあるので、そういう点では『かのかり』はとても良いアニメだった。ヒロインたちの性格は置いといて、容姿はみんなかわいい。絵もずっと安定していたので、女の子の魅力を最初から最後まで堪能できた。何度も言うけど、特に墨ちゃんが可愛すぎる。出番が少なかったのが本当に残念。

主人公の和也は最初はクズだなこいつと思っていたけど、後半はそれにも慣れてきたっていうか、ある意味リアルな男子大学生像なのかなと思い始めてきた。私が大学生のころはストア派のような禁欲主義的生活だったので、和也のような人間は想像できないけど、実際はあんなもんなのかもしれない。周りの女の子が優しすぎてそれを許しちゃうから逆にクズっぷりが加速してしまっているけど。

シナリオ面で言えば、いくつか不満はある。和也がクズっぽい行動をする。和也が自分を卑下する。千鶴がそれを慰める。という一連の流れが繰り返しになっているので、千鶴との絡みはちょっと退屈だった。むしろ瑠夏とか墨とかとのエピソードの方が面白かった気がする。麻美はヒロイン的にはほぼ脱落しているように思うけど、場をかき回す上で大事だし、その点では魅力的だった。

レンタル彼女がスタートだから、お互いが本当に恋愛対象になっていても告白できないというギミックは新しい。ラブコメって、どう考えてもこの女の子主人公のこと好きだろって言動をしていても、主人公が鈍感すぎるあまりにそれに気付かないというのが、古典的な流れで、もうそれに辟易していたけど、今回はレンタル彼女なんだから彼女らしい言動を取っていて当たり前で、両想いになってからの行動にも説明がつけられるのが上手い。設定の妙。

2期も決定したようだし、これから千鶴と和也の関係がどう転がっていくのかも楽しみ。あと、できれば2期は墨ちゃんの出演時間を1期の10倍くらいにして欲しい。

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