『ソマリと森の神様』第3話「ほら穴の底の海」感想です。
前回あらすじ
膝を擦りむいたソマリの手当てのため、小鬼の薬師・シズノは2人を家へと招待する。シズノは助手のヤバシラと一緒に住んでいた。手当てを終えると、ゴーレムは薬の作り方を教えてほしいとシズノに頼んだ。一方で、ソマリはいつも親身になってくれるゴーレムへの感謝の気持ちとしてヤバシラの家事を手伝う。その夜、ソマリが疲れてぐっすり眠る中、ゴーレムは自身の秘密をシズノらに告白する。ゴーレムは残り1年半しか存在していられず、それまでにソマリの両親を捜したいというものだった。
3話あらすじ
ソマリとゴーレムは複雑に路地が入り組んだ繁華街であるアリの穴街にたどり着く。空腹のソマリのためにレストランに入ると、店主のコキリラの妻が腰を痛め人手が不足していた。
ゴーレムは、情報収集を兼ねながら、砂漠を越えるための路銀を稼ぐべく、レストランでウエイターとしてアルバイトすることに。ソマリはコキリラの息子のキキーラと遊ぶ。
ゴーレムはソマリが外で遊ぶことを禁じていたが、キキーラの気持ちに絆され、買い物に行くことを了承する。その帰り道、ソマリは不意に涙を流してしまう。ソマリはゴーレムが急いでお金を貯めようとしていることから、旅を早く終わらせたいのではないかと察して、寂しい気持ちを感じていた。
キキーラは枯らさずに持ち帰ると願いが叶うという夜覚めの花を探しに行こうとソマリを宥める。街の地下は光る植物が繁茂する幻想的な世界だった。
夜覚めの花を発見し、手に入れようとするソマリ。しかしそれは罠で、巨大なキノコがソマリに牙を向く。そこに現れたのは、ソマリのことをずっと注視していたムスリカだった。
勘の鋭いソマリ
ソマリが急に涙を流したシーンが印象的だった。今まで抑えていた不安が堰を切ったように出てきたようだった。子供は意外と勘が鋭いときがあるから、ゴーレムに残された時間が少ないことをソマリはなんとなく察しているんだと思う。
キキーラが励ました後は、今まで以上に気丈に振る舞っていて、キキーラの思いを無碍にしないようにしているようで、すごく健気な良い子だなと思った。ソマリは他人の気持ちに対して人一倍敏感な子供だということが伝わってくる一連のシーンだった。
ゴーレムの不器用な愛情
一方で、ゴーレムもソマリに対する不器用な愛情がよく現れていた。外に出るなと厳しく接するのは、迷子になるというだけでなく、人間ということがバレると大変なことになるという想いからだろうし、それをコキリラがいる場では伝えられないもどかしさも感じた。
ただ少し気になったのは、ゴーレムは森の守人でほとんど森から出たことがないはずなのに、なぜ街のことを詳しく知っているのだろうか。ゴーレムが説明するのではなく、他の案内役のようなポジションのキャラクターがいてもいいのかなとも思ったのだが。
ムスリカに関しては、多分悪いやつじゃないだろう。見た目が怖いキャラほど実は優しいというのはよくあるパターンなので、キマリを助けにやってきたんだなと想像している。
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