『ソマリと森の神様』8話感想 フェオドアとミヤの友情より気になるところ

3.0

『ソマリと森の神様』第8話「祈り語る出会いと絆」感想です。

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前回あらすじ

ソマリ達はウゾイ達と別れて、魔女の村を目指す。そこには世界中の書物が集まる魔女印図書館があった。図書館では、司書のヘイゼルとその姉のプラリネが出迎える。彼女達は、人間について書かれた書物『はらいその伝記』を紹介する。ところが、オトトウオが出現。『はらいその伝記』は食われて読めなくなってしまった。手掛かりがなくなり、落ち込むソマリだったが、過去に図書館館長イゾルダ・ネヴゾルフが借りていることが判明。その人物から内容を聞こうと試みるのだった。

8話あらすじ

ソマリはイゾルダに面会させてくれと頼むが、イゾルダは床に伏せっているため許可されないと答えた。それでも諦めきれないソマリはプラリネに泣きつくと、彼女は隠し通路の地図を渡してくれた。ゴーレム達は隠し通路を進むが、警備している生物に発見されて追いかけ回される羽目に。魔女の親衛隊に捕らえられるが、イゾルダは彼らと会話がしたいと解放してくれた。

イゾルダは『はらいその伝記』の内容を語り始める。イゾルダの祖先フェオドア・ネヴゾルフは、突風に巻き込まれて、人間の村に漂着してしまう。その村ではゴーレムが「ハライソ様」と崇められていた。

フェオドアはミヤという少女と仲良くなった。ところが、人間は多種族に対して異常なまで排他的であり、フェオドアは自分が魔女であることを隠して生活していた。

ある日、人間が双頭の竜をリンチにしているところを目撃する。フェオドアは恐怖感から隠れていたが、ミヤが崖から転落してしまい、彼女を救出するために箒で空を飛んでしまう。魔女であることがバレたミヤは排斥を受けるのだった。

イゾルダは最期にソマリという他種族に対しても分け隔てなく接する人間に出逢い、人間と魔女が共生できる未来に想いを馳せ、天国へと旅立った。

人間の蛮行

フェオドアの声優は雨宮天、ミヤの声優は原涼子だったのだが、フェオドアのほうは良かったけど、ミヤはかなり棒読みに聞こえた。Wikipediaで確認すると、新人というわけでもなく結構キャリアがあるから、素があの喋り方なのだろうか。元々子役らしいから演技が下手というわけではなさそうなのだけど。

今までは人間側が他種族によって虐げられてきたというエピソードが多かったが、今回は人間が他種族を排斥していたというエピソードだった。どちらかといえば先に人間側が他種族を排斥したのだろうと思う。別にアニメに限った話ではなく、他民族を排斥することは現実に世界で起こっていることでもある。

ただその人間がなぜゴーレムのハライソだけは排除しなかったのかが謎ではある。魔女よりもよっぽど異形感の強いゴーレムは真先に排除の対象になってもおかしくないと思うのだが。ゴーレムが力尽くで屈服させたのか、千里眼的な能力で村を過去に救ったのだろうか。それにしても、森を守るはずのゴーレムがなぜあんな村で共同生活をしていたのか。謎は深まるばかりだ。

また、竜をリンチにしている人間をゴーレムは止めることもしなかったことから、実は村の排他主義を助長させたのは実はゴーレムなんじゃないかと思ってしまった。愚かな人間どもの行動を観察しているような印象すら受けた。まあそれは考えすぎなのだろうが、村の背景が分からないため、設定に整合性が取れていないように見える。

フェオドアがそんな怖い経験をしたのがずっと伝承されているなら、魔女全員が人間に対して敵愾心を持ってもおかしくない気がする。ネヴゾルフ家にだけ伝承されるべきものなら『はらいその伝記』という本に著さなかっただろうし。フェオドアとミヤの友情はいい話だけど、細かいところが気になってしまった。

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