『球詠(たまよみ)』第2話「一緒に野球やりましょう」感想です。
前回あらすじ
武田詠深は中学生の頃、特訓を重ねて魔球を習得したが、大会では詠深の魔球をキャッチャーが逸らしてしまい、一回戦負け。部員にも煙たがられ、野球をやめてしまった。新越谷高校に入学した詠深は、野球が大好きな川口息吹・芳乃姉妹や山崎珠姫と出逢う。珠姫は幼少期の詠深の友達で、強豪の野球チームのキャッチャーを経験しており、詠深の魔球を捕球できた。詠深は今までの努力が報われたと感じ、また珠姫も野球の楽しさを改めて実感したことで、女子野球部の再始動を決心した。
2話あらすじ
詠深たちは学校に入部届を提出し、顧問も藤井杏夏先生に決まって、女子野球部が本格始動し始めた。新越谷高校の女子野球部は、暴力事件で停部扱いになっていたが、二年生の部員がマウンドの整備などを行い、廃部にならないように在籍してくれていた。
そこに更に新入部員が入ってくる。しっかり者でポジションがセカンドの藤田菫と、お調子者でショートの川崎稜は、中学時代からの友人だった。ノック練習をしていると、先輩2人がその様子を眺めていた。
藤原理沙と岡田怜に挨拶をする詠深だが、怜は拒絶。そんな怜に詠深は勝負を提案する。1アウト制で外野にヒット制の当たりが出たら怜の勝ちという条件で、負けた方はなんでも言うことを聞くことになった。
詠深は魔球を織り交ぜた配球で、怜を苦しめる。何とかポテンヒットを打ったものの、詰まった当たりで怜は負けを認める。詠深は怜と理沙に野球部に戻ってきて欲しいとお願いするのだった。
色々厳しいものがある
ちょっと色々厳しいアニメだなあ。まず最もきついのは作画で、2話にしてかなり崩れている。野球シーンの動画はそんなに悪くないというか比較的動いているのだけど、静止画が安定しない。多分リソースを野球シーンに割いたせいで、静止画の方にしわ寄せが来ているのだと思うが、静止画が崩壊していると、どうしても見栄えが悪い。
それに、謎なのはキャッチポールの練習シーンが妙にぬるぬる動いていて、CGなんじゃないかと思っているのだが、なんであんな見せ場でもないところにCGを使ったのだろうか。
次にきついのは声優で、菫(橋本鞠衣)と稜(北川里奈)は棒読みという印象が強い。北川里奈はプリキュア声優なのだが、正直言って一番気になる。理沙(永野愛理)と怜(宮本侑芽)は結構アニメに出ているので、そこまで気にならないのだが、それでも他のアニメよりは下手に聞こえる。富田美憂も他のアニメで聞くよりも稚拙に聞こえるので、なにか音響がダメなんじゃないかとすら感じる。ただキャラクターはかわいい。
最後に脚本で、台詞が何だか変。たとえば詠深が「一連の不祥事」という堅苦しい単語を友人との会話に使うのは違和感がある。小説の台詞のような文章になっていると感じる。
また、怜が負けた後に「出てけ」と詠深に言われるんじゃないかと心配するシーンがあるが、その前に詠深が好意的に歓迎しているので、そんなことは絶対思わないはず。これらは違和感の一部で、他にも台詞の間がたまに変に開いているときもあるなど、些細なものがところどころに見られる。
詠深が勝負を挑んだときも、怜が逡巡することなく受けたのも最初はおかしいと思ったが、魔球を見て研究していたと後から分かったので、それは一度対戦してみたかったんだろうと納得はできたが、やっぱり勝負を受けるときの台詞も何か違うような気がするんだよなあ。
野球描写に関しては、かなり本格派で面白くなりそうな気配があるだけに、この3つの部分が残念でならない。原作の絵は可愛いんだけどなあ。原作読んだことないけど、アニメを観るよりも原作を読んだ方がもっと楽しめるんじゃないかと思った。
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