『球詠(たまよみ)』第4話「約束のあの球」感想です。
前回あらすじ
詠深は野球部を見学する女子生徒を発見する。中村希は、福岡県の強豪野球部出身だったが、親の都合で埼玉に引っ越してきた。人数すら揃っていない野球部に失望していたが、部員たちに触発され、入部を決心する。大村白菊は剣道の全国大会優勝者だった。野球は未経験だったものの、剣道で鍛えたパワーで初球ホームランを放った。全国大会出場に向けて本格始動した部だったが、球姫は勝ちにこだわるべきか思い悩んでいた。詠深はそんな珠姫を勇気づけ、彼女もそれに応えるのだった。
4話あらすじ
前年度ベスト4の柳川大附属川越高校との練習試合が決定。相手チームのエース・朝倉智景は遅刻のため、2番手でサイドスロー左腕の大野彩優美がマウンドに上がった。1回の表。新越谷の攻撃。希がいきなりスリーベースを放ち、菫が犠牲フライで1点を先制する。
ペースを崩された大野はコントロールを失い、珠姫がデッドボールで出塁。怜がツーベースヒット、そして稜のヒットで2点を追加した。稜は盗塁を試みるが、キャッチャーの好送球により刺されて2アウト。このアウトで調子を取り戻した大野は理沙を三振に仕留め、新越谷の攻撃を凌いだ。
1回裏。詠深はストレートと魔球を織り交ぜつつ、理沙のファインプレーにも助けられ無失点に抑えた。2回表は下位打線ということもあり三者連続三振。その後は拮抗した勝負が続いた。
4回裏、新越谷は1点を返される。詠深は過去のトラウマを思い出し怖気づいてしまうが、珠姫が詠深の様子の変化を感じ取り、しっかりとサポートを行った。5回表では白菊が初ヒットを打つ。
5回裏は大野が自らのホームランで3点を追加し、新越谷を逆転する。そして、6回表からはついに真のエースである速球派右腕の朝倉が合流し、マウンドに上がった。速いストレートに手も足も出ず、三者連続三振に終わる。
7回表にはスプリットも繰り出し、詠深と白菊を簡単に三振に打ち取る。息吹は芳乃のアドバイスで左バッターボックスに立ち、当てるだけにカットを繰り返した。キャッチャーが後逸し、振り逃げで出塁。
一打出れば逆転という場面で、希は芯に当てたものの、外野フライでゲームセット。新越谷女子野球部の初戦は敗北に終わったものの、選手たちには達成感が溢れていた。
ついにプレイボール
ついに試合が始まった。やっぱり試合は面白い。作られた試合ということは当然分かっているのだけど、どういう展開になるのかとワクワクする。美少女が野球を嗜むだけかと思いきや、意外と試合展開は本格的で、配球の読み合いなどもあったし、ちゃんと新越谷が負けてくれたので、ある程度のリアリティーが確保してあって見応えがあった。
試合も冗長になることなく、1話でちゃんと終わらせてくれたのでテンポがいいが、端折ったという印象はなく、むしろじっくりと描いているという印象の方が強かった。必要なシーンとそうでないシーンの取捨選択が巧みなのだと思う。
スターティングメンバーは
1 一 中村希
2 二 藤田菫
3 捕 山崎珠姫
4 中 岡田怜
5 遊 川崎稜
6 三 藤原理沙
7 投 武田詠深
8 右 大村白菊
9 左 川口息吹
白菊と息吹は未経験者なので下位打線なのだろうが、息吹のモノマネスキルや野球センスはかなり高そうだし、白菊も一発があるので、将来的には上位打線を担当するようになるのかもしれない。夢が広がるメンバーだなあ。ただ、ピッチャーが詠深1人しかいないのが、かなり不安ではある。メンタルも強い方じゃないので、崩れたら終わりそう。
あと魔球とストレートだけだと、やっぱり上位のチームを抑えることは難しそうだ。ピッチャーの大野にもホームランを撃たれていたし、何かもうひとつ決め球が欲しいところ。現実の高校野球なら、速球と強烈な変化球ひとつあれば、甲子園も勝てるレベルなのに、この世界の女子野球はレベルが高い。
何気に相手チームのメンバーも普通にかわいい。特に大野彩優美はキャラクターも立ってる。調子に乗りやすいちょろい感じが良い味出してる。朝倉智景はサバサバしててクール。モブも普通にかわいいし、なんなら新越谷高校の野球部よりもかわいいんじゃと思ってしまった。スピンオフを出して欲しいくらいだ。
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