『球詠(たまよみ)』第11話「これが全国レベル」感想です。
前回あらすじ
梁幽館戦がプレイボール。新越谷の攻撃。1死1,3塁のチャンスで4番の希に回るが、白井のファインプレーに阻まれる。しかし怜が主将の意地を見せてヒットを放ち、1点を先制する。一方、梁幽館。陽は魔球で三振を取ったが、白井は脚を生かしてヒット。2死2塁で4番の中田奈緒に回った。新越谷は敬遠を選択。ブーイングの中、5番の笠原に外野まで運ばれ、同点になってしまった。2回表。息吹のフォアボールと盗塁で2死2塁となるが、珠姫はサードゴロに倒れる。2回裏。詠深は下位打線を三者凡退に打ち取る。3回表。菫の死球と希のレフト前ヒットで、1死1,2塁も、怜はダブルプレーに終わった。チャンスをなかなか活かすことができず、芳乃は焦っていた。
11話あらすじ
3回裏。9番の西浦は詠深の魔球にうまく合わせライト前ヒット。打席1巡して、陽はツーシームをレフト前に運んだ。白井はバントで塁を進め、3番の高城はスクイズを試みる。珠姫はそれを読んで、球を大外に外したのだが、高城は無理にバットに当て、打ち上げた。キャッチャーフライと思いきや、珠姫は太陽の眩しさに眩み、エラーをしてしまう。
満塁で4番の中田に回った。新越谷の取った作戦は敬遠で押し出しだった。会場全体からブーイングを浴びるも、詠深は意にも介さず、続く笠原を第1打席と同じ攻めのあとの内角の強ストレートでダブルプレーに打ち取った。
4回表。理沙は外野フライ。白菊の奇策のセーフティーバントで出塁し、息吹のバントで塁を進めた。詠深は三振に倒れるが、次の回は上位打線からのスタートになった。
4回裏。梁幽館の下位打線にはツーシーム主体で攻める。大田と吉川を凌ぐが、小林にはヒット、西浦には不運なポテンヒットで2死1,3塁のピンチ。陽には強ストレート後の魔球という緩急をつけたピッチングでファーストゴロに打ち取った。
5回表。珠姫のレフト前ヒットと菫のバントで2死2塁で希に回る。希は、甘く入った球を芯に当てたが、またしてもセカンドの白井のファインプレーに阻まれてしまう。
5回裏。白井、高代と凡退させ、走者なしで中田となった。強ストレートの威力を見た芳乃は、中田と十分戦えると踏み、真っ向勝負をするが、その決め球のはずの強ストレートを待っていた中田に、真芯を捕らえられ、ホームラン。全国レベルの実力を思い知るのだった。
不運続きの新越谷
新越谷にとっては格上の梁幽館にリードされる厳しい展開。しかも希のヒット性の当たりを2回も白井さんのファインプレーに止められたり、珠姫のエラーや西浦さんのポテンヒットなど、新越谷には不運続きの展開になっている。芳乃は采配ミスだと自分を責めていたけど、あくまで結果論だからミスではない。でも監督のプレッシャーが伝わるシーンだった。
不運続きだが『球詠』のエンディングテーマを思い出してほしい。「悪いことばかり続くなら しばらくはいいことばかりが起きるから プラスマイナスゼロになる そういう仕組みなんです」の歌詞通りに、ここからは新越谷にラッキーなことがいっぱい起きるはず。野球は140試合以上行うペナントレースでは実力差が如実に出るけれども、1回きりの勝負だとどっちが勝つかはわからないのが面白い。
それでも、梁幽館はまだエースの中田奈緒が登板していないし、残り2回で2点差を付けられているのもきつい。しかも新越谷が逆転したとしても、梁幽館はまだ裏の攻撃もある。そもそも、たぶん全12話だと思うけど、あと1話で決着が付くのだろうか。
詠深はピッチャーの才能はあるんだろうけど、中田さんに決め球をホームランにされたり、魔球を西浦さんに打たれたりと他を寄せつけないというほどの能力ではなさそう。むしろ彼女の最大の武器はメンタルなんだと分かった。ブーイングも全く意に介さない精神力はすごい。気の弱い私も見習いたい。ダブルヘッダーで250球投げるほどスタミナもあるっぽいけど、先発よりもリリーフとかクローザーとかの方が向いてるのかなとも思った。詠深の打撃には誰も期待していないのが笑える。
梁幽館の白井莉子ちゃんが好き。ビジュアルも可愛いと思うけど、脚を生かした出塁とか堅い守備とか、そういう選手って好きなんだよなあ。梁幽館の選手も魅力的な子が多くて楽しい。
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