『警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課 -トクナナ-』第1話「一は凶兆を、七は幸運を」感想です。
1話あらすじ
エルフやドワーフなど様々な種族が生活する世界線における東京。新米刑事の七月清司は非番の日に銀行強盗に巻き込まれてしまう。彼は、9年前にエアポートテロに巻き込まれた際、正義感溢れる警察官に救われて、この仕事を志した。
そこにいたのは同じく警察官の一ノ瀬栞だった。栞は類まれなる洞察力で、犯人の素性を推理する。強盗犯はダイヤを盗み、支店長と女性1名を人質に装甲車で逃走を図るが、正義感の強い清司は女性を守ろうとして、自ら人質になってしまう。
強盗犯の逮捕のために警視庁特務部特殊凶悪犯対策室 第七課、通称トクナナが動き出す。メカニック担当のベルメール・サンクはドローンでレインボーブリッジを爆破し、装甲車を停車させ、犯人の銃撃を戦闘担当の四季彩紅音が切り刻んだ。
犯人は無事逮捕され、内通者も確保された。しかしトクナナの存在を知った清司は、刑事課からトクナナに異動させられるのだった。
アクション要素強めの刑事もの
様々な種族がいると言うところ以外は割とオーソドックスな刑事もの。主人公が知っちゃいけないような秘密を知って、その課に異動させられるというのはよくある設定で、最近では『DOUBLE DECKER!ダグ&キリル』もそうだった。
前半パートで、栞が犯人の身なりから素性を言い当てたシーンがあったが、これはミステリーの始祖『モルグ街の殺人』から連綿と続くミステリーのお決まりのようなもので、これがあるということは推理と論理を重んじる作品なのかと思ったら、割とアクション要素強めで、論理的な推理はほとんどなかった。レインボーブリッジの爆破は『踊る大捜査線』を意識しているのだろう。内通者を指摘するときにちょっとだけ推理っぽいものはあったけど、あれは本格推理というほどでもない。
その部分はまあ少し残念だったが、そういう期待感を無視すれば、安心して見られる出来だったかなとは思う。一ノ瀬栞のキャラクターは結構好きだし、ベルメールもかわいい。作画も綺麗だった。ただ、前期『コップクラフト』で津田健次郎の刑事を見たばっかりなのに、まさか今期でも見ることになるとは。声を聴いたとき的場にしか思えなかった。
もうちょっと尖ったものがあれば、引き込まれるのかもしれないが、現状では佳作という感じだったかな。栞とクジャクの絡みは女性にも受けそうではあるが。続きを書くかは2話見て決めるつもり。
作品情報
イントロダクション
はるか昔。この世界には、エルフ・ドワーフ・吸血鬼・ホムンクルス・人間など、数多の種族が存在していた。争いの絶えないヒエラルキーの頂点は『ドラゴン』。しかし長い時を経て『ドラゴン』は消え、残った種族たちも共存を選び、時代を重ねるごとに僅かな外見的特徴を残して皆ほぼ人間と変わらない姿となった。
2×19年、東京。
平穏になったと思われた現代。それでも犯罪がなくなったわけではない。かつて存在した『ドラゴン』に心酔し、その力を欲するあまり凶行に走る組織――『ナイン』。彼らは凶悪事件を引き起こし、現在の世界をつくり変えようと画策していた。
『ナイン』に対抗するため、各分野のエキスパートを集めた対策室が警視庁で組成される。その名は『警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課――通称トクナナ』。個人の能力はずば抜けて高いものの、「はぐれ者集団」「ごくつぶし集団」とも噂されていた。
そんなトクナナに、新たに所属することになった ルーキー・七月清司。個性溢れるメンバー達に翻弄されながら、持ち前の明るさと真っ直ぐさでナイン事件の解決に挑んでいく。次々と起こる難事件の中で、彼は自分の信じる正義を見つけられるのか――。
スタッフ・キャスト
スタッフ
総監督:栗山貴行 / キャラクター原案:黒乃奈々絵 / 監督:小坂春女 / シリーズ構成:東出祐一郎 / キャラクターデザイン:飯島弘也 / 総作画監督:滝川和男 / プロップデザイン:ヒラタリョウ / 美術監督:柏村明香 / 美術監督補佐:佐藤勝 / 美術設定:福島孝喜、枝松聖 / 色彩設計:日比智恵子 / 撮影監督:本台貴宏 / 編集:櫻井崇 / 音楽:高橋諒 / 音楽制作:ランティス / 音響監督:えびなやすのり / 音響制作:Ai Addiction / アニメーション制作:アニマ&カンパニー
キャスト
七月清司:下野紘 / 一ノ瀬栞:津田健次郎 / 二条クジャク:鈴木達央 / 四季彩紅音:甲斐田裕子 / ベルメール・サンク:小澤亜李 / 遠藤六輔:乃村健次 / 桐生院左近零衛門:森川智之 / ウォーロック:平田広明 / 謎の男:松岡禎丞 / 黒真珠:島崎信長
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