『警視庁特務部凶悪犯対策室 第七課 トクナナ』第3話「三重の罠」感想です。
前回あらすじ
正式にトクナナへと異動となった清司。トクナナは、ドラゴンという幻の種族を崇めるナインというテロ組織に対抗するために設立された。元政治家を含む4人の政治家の男女がナイフを胸に刺されてやられるという事件が発生し、トクナナはその政治家の共通点を探り始める。するとその4人の政治家は、自作自演のまとめブログを利用して弱い脅迫を受けていた。ブログの管理者は元公安の須賀ミツル。彼にカマを掛けて、4人の政治家のそれぞれの秘書が犯人であることを訊き出し、清司達が4人の秘書の同時逮捕に成功するのだった。
3話あらすじ
品川のオフィスビルに爆弾魔(通称B)によって4つの爆弾が仕掛けられたとのタレコミが入る。Bはナインとの絡みもあり、トクナナが出動する。
実際に3棟のビルで爆発物を発見し、民衆を避難させ爆破物処理班を要請するが、処理班は公安の要請により西新宿に出払っており、唯一品川に向かった処理班も、謎の男の狙撃に遭ってしまう。
さらに、爆弾には爆発規模を増大させる魔術が張り巡らされていた。トクナナは爆発物処理の経験がある栞、クジャク、紅音がベルメールの指示の元、解体処理をすることに。
4つの爆弾を順に解除しないと、爆発してしまうという複雑な機構の上に、時限装置が短縮されるという仕掛けに苦しめられるが、栞、クジャク、紅音が解除に成功。残った爆弾を経験のない清司が処理することになり、パニックになりつつもなんとか成功する。
ところが、謎の男の遠隔操作により魔法陣が暴走。清司が身体を張って止め、栞は魔法陣の中心に銃弾を撃ち込み魔術を停止させた。爆発物処理作戦は成功裏に終わったが、その事件にはナインの首謀者であるウォーロックと謎の男が暗躍していた。
あまりに雑なシナリオ
魔術が出てきたところから嫌な予感はしていたが、案の定という感じだった。まあ魔術というガジェット自体を否定するつもりはない。そういうファンタジー世界でも優れたミステリーやサスペンスは多く存在するし、それを逆に活かして傑作になるものもある。
しかし『トクナナ』の場合は、ご都合主義的展開をやるためだけに魔術が使われていて、サスペンスの域に達しておらず、ファンタジーに留まっている。魔術のルールというものが明示されていないから、なんでもありになっているのがそもそも問題だと思う。栞が魔法陣の中心に銃弾を撃ち込んだシーンでも、栞は何やら推理してその行動をやったように描かれていたが、その推理の元となったシーンを見返しても、なぜ魔法陣の中心に銃弾を撃ち込めば、魔術が止まるのか分からない。
時限爆弾に関しては、爆弾魔の矜持のようなものがあって回りくどいやり方をしているという説明はまだつけられるのだが、それを途中で爆弾のカウントダウンを早めるというのも美しくないなあ。それが許されるなら、最初から爆弾解除中にでも魔法でやっつければいいんじゃないかと思う。
それ以外にも、爆弾処理できためでたしめでたしではなく、ナインの再興を予感してトクナナが戦慄するシーンなどもさいごにあるべきだったのではないか。
絵とキャラクターは凝ってる
あんまり悪いとこばっかり言うのもなんなので、良いところも。まず絵は綺麗。一枚絵がバチッと決まっているシーンが多くて、見栄えがいいし、キャプチャーがとても取りやすい。
またキャラクターも魅力的。特に栞が、いつもはクールに決めているくせに、射撃が下手くそで「さっぱり当たらーん」と言うのもかわいい。あとクジャクも栞と何やら確執のようなものもあるみたい。こういう弱点とか裏表がある関係とかは女性が好きなんじゃないかと思う。私はおっさんなので想像だが。
コメント
必死に考えたんだろうけど魔術をガジェット呼びしてるのすげーダサいわw
このアニメの出来以前に人間としてイマイチを更に下回るダサいセンスの奴に楽しめる物は無いんだなあって事は分った、褒めてやる