『警視庁特務部凶悪犯対策室 第七課 トクナナ』第6話「六分間の死闘」感想です。
前回あらすじ
ショッピングモールで魔術反応があり、清司と栞、クジャクが警戒にあたっていたところ、ナインを名乗るテログループが乱入し、ショッピングモールを占拠した。清司は見回り1人の衣服を奪い、テログループのメンバーに成りすまして、栞をニセ人質にしつつ、戦力を把握していく。他のトクナナのメンバーも、ショッピングモールの天井から降下し内部に侵入。4階部分を奪還する。一方、地下駐車場では公安が警戒に当たっていたが、謎の男によって全て始末されてしまった。クジャク謎の男に銃撃を受けてしまう。謎の男はクジャクの兄だった。
6話あらすじ
トクナナの5人でショッピングモールをテロリストの手から奪還するために作戦を練る。栞が取った作戦は10秒の間に1階から3階までのテロリストを同時に攻撃して、犯人が反撃する前に制圧するという強硬策だった。
清司はバンジージャンプで1階に降下し、奇襲をかける。2階および3階は他の4人のメンバーが攻撃して、無事にテロリストを全滅させることに成功した。
ところが、1階ホールに描かれた魔法陣がウォーロックの遠隔操作によって発動して、ドラゴンが現れる。初めて見るドラゴンに逃げるのみの栞達だったが、ボスはドラゴンの生態を知っていて、弱点も把握していた。
七色に光り、覚醒した清司はドラゴンの吐くブレスを身体で受け止め、弱点のコアに紅音から渡された剣を突き刺した。栞の援護もあって、ドラゴンの撃退に成功した。
展開があまりに杜撰すぎる
トクナナの5人で18人ものテロリストをどのように制圧するかというところは、刑事ものの脚本の見せ所なのに、バンジージャンプで奇襲して、10秒以内に同時攻撃して制圧ってのは流石にちょっと子供騙しにもほどがある。作戦会議中も普通に喋ってるし、テロリストに丸聞こえだろ。
バンジージャンプ降下中に発砲して、全てテロリストの銃に弾を当てて無力化させるとか、サブマシンガンを適当に乱射して、全部テロリストの銃を持つ手元に当たるとか、銃ってどういうものか知ってる?って言いたくなった。ギャグアニメを目指してるのなら別にいいけど。
まあテロリストの制圧がメインイベントじゃなくて、ドラゴンとの戦いがメインなんだよ!と製作陣は言い訳するのだろうが、そのドラゴンも首の赤いところが弱点とか、幼児向けのゲームじゃないんだから…『おかあさんといっしょ』の枠内にやってるアニメの方がよっぽど深いぞ。
清司が覚醒するとか、ボスがドラゴンのことに詳しいとかいうのは、今まで伏線があったのでそれはそれでいいんだが、それを描くことに集中しすぎて、そこに至るまでに展開がおざなり、いやなおざりに近い。クジャクもいつの間にか謎の男から解放されてるし、紅音が清司に剣を渡したのも意味不明だった。ボスは元々知っていたのだろうが、紅音もすでに、清司が特殊な能力持ってることを知っていたのか?これが伏線だったらいいけど、多分関係なさそう(清司を子供扱いするなってアバンで言っていたので、本当に知っていたという可能性もなくはなさそうだが…)。
清司の能力
今まで清司の能力は身体が頑丈とか治癒能力を持っているとかあったが、今回は覚醒時に目が赤く光った。これは吸血鬼の紅音も同じなので、もしかして清司はドラゴンの末裔ではなくて、全部の種族のブレンドなのではないかと思った。七色に光るのも、人間エルフ吸血鬼ホムンクルスドワーフドラゴンとあとひとつが混ざっているのを示しているのかと。
トクナナの存在意義とは
トクナナはボスが2話で語っていた通り、元々ドラゴンという幻の種族を崇めるナインというテロ組織に対抗するために設立された。ナインに対抗するためということは、ドラゴンのことも知っていないとおかしいはずなのだが、ドラゴンがブレスを吐くという基礎的と思われる知識すら、清司と栞は持っていなかった。
栞達はドラゴンを今まで見たことがなかったにせよ、ドラゴンの生態や存在そのものも知らなかったことは、かなり不思議だった。そうしなければならない脚本上の必然性があるのだろうか。最初は、何らかの理由で栞と清司だけが知らない(教えられてない)のかなとか色々考えていたのだが、脚本がガバガバすぎるので、真面目に考えるのがバカらしくなってきたのが正直なところではある。
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