『ワンダーエッグ・プライオリティ』1話感想 タマゴを割って親友を救え

『ワンダーエッグ・プライオリティ』第1話「子供の領分」感想です。

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第1話あらすじ




14歳の少女・大戸アイは深夜の散歩の途中で不思議な体験をして、謎の「エッグ」を手に入れる。翌日も散歩に出かけようと玄関の扉を開けると、アイは謎の校舎に転移してしまう。持っていたエッグを割ると、西城くるみが産まれた。彼女は斧を持った女に追いかけられていて、アイは巻き込まれてしまう。

アイはかつてイジメられていた。そんなアイの親友になってくれたのが転校してきた長瀬小糸だった。ところが、小糸は自殺してしまう。校舎の屋上には小糸の彫像があった。親友を救えなかった過去を繰り返すことが許せなかったアイは勇気を振り絞り、くるみを救出する。小糸の彫像は少し暖かくなっていた。

異世界で少女を助け続ければ小糸が戻ってくると確信したアイは、再び異なる世界に旅立つ。

今期最大の注目作

私が勝手に今期最大の注目作と位置づけている『ワンダーエッグ・プライオリティ』が始まった。脚本には多数の有名ドラマを手掛け、アニメ初挑戦となる野島伸司、監督には『22/7 あの日の彼女たち』を手掛けた若林信を起用している。そういえば、どことなく主人公が『22/7』の滝川みうに似ているかもしれない。同じアニプレックス系列のアニメなんだから、主人公は西條和(滝川みう役)にすればいいのに。メインの声優は、相川奏多、斉藤朱夏、楠木ともり、矢野妃菜喜とソニー声優の現エースと新エースが勢揃い。ここまで露骨なキャスティングもなかなかお目にかかれない。

アニメは期待通り、作画は素晴らしかった。絵の綺麗さで言えばすべてのアニメの中でもトップクラスに入るのではないか。作画がダメで売れなくて、野島伸司の顔に泥を塗ることはできない。一方で、ストーリーはまだよく分からない。1話を観た範囲で分かるのは「アイはオッドアイにコンプレックスがあって、たぶんそれが原因でいじめられていて、塞ぎがちになっていたけど、転校生の小糸がアイの親友になってくれた。ところが、アイと仲良くなったばかりに小糸がイジメの対象になったかなんかで、自殺してしまった。どうやら、異世界で同じくイジメられて自殺していた人を救えば、小糸が戻ってくるらしい。」というところだろうか。

しかし、よく聞いてみると、アイが勝手に小糸が戻ってくると確信しているだけで、実際に小糸が戻ってくるかどうかは分からない。あの虫も、そこに関しては明言を避けていたと思う。私の想像ではたぶん戻ってこないんじゃないかなあという気がする。だけど、アイが前向きになれたとかそういうことで、救いがあるような終わり方になるのかなと思っている。脚本が野島伸司なので、雰囲気は割と鬱々としている。『ワンダーエッグ・プライオリティ』のテーマもイジメで、1話でも「見て見ぬ振りはイジメの加害者」といったようなメッセージが含まれていた。エッグは「自分の殻を破る」とかの比喩かな。

まあストーリーに関してはこれからで、今の時点でどうこう判断するものではない。ただどうも気になるのは声優の演技で、主人公のアイがミュージックレイン3期生の相川奏多で、このアニメが実質的にデビュー作になる(今期のアニメ『IDOLY PRIDE』にも出演している)。なので、やっぱりこなれていないという印象は否めなかった。特に叫ぶシーンは微妙だった。ただ、でも最近はこういうわざとらしくない演技が流行っているのもあるし、経験豊富な安済知佳(西城くるみ)も、いつもより抑え気味だなと感じたので、アニメの雰囲気に合うように、あまり抑揚をつけないようわざとやっているのかもしれない。

作品情報

イントロダクション

14歳の少女・大戸アイは、深夜の散歩の途中で出会った謎の声に導かれ、「エッグ」を手に入れる。「未来を変えたいなら」「今はただ選択しろ」「さぁ、自分を信じてー」「エッグを割れー」「エッグ」を割った先で、アイを待つものとは……。脚本家・野島伸司と、アニメ界の若き才能が出会い紡がれた少女たちの物語。

スタッフ・キャスト

スタッフ
原案・脚本:野島伸司 / 監督:若林信 / キャラクターデザイン・総作画監督:高橋沙妃 / コンセプトアート:taracod / 副監督:山﨑雄太 / アクションディレクター:川上雄介 / コアアニメーター:小林恵祐 / ゲストキャラクターデザイン:久武伊織 / プロップデザイン:井上晴日 / モンスターデザイン:小林麻衣子 / ミテミヌフリデザイン・アニメーション:大鳥 / 武器デザイン:絵を描くPETER / アニメーション武器デザイン:けろりら / 色彩設計:中島和子 / 美術監督:船隠雄貴 / 撮影監督:荻原猛夫 / 3DCG:Boundary / 編集:平木大輔 / 音響監督:藤田亜紀子 / 音楽:DÉ DÉ MOUSE、ミト(クラムボン) / 音響効果:古谷友二 / 企画プロデュース:植野浩之、中山信宏 / 制作:CloverWorks

キャスト
大戸アイ:相川奏多 / 青沼ねいる:楠木ともり / 川井リカ:斉藤朱夏 / 沢木桃恵:矢野妃菜喜 / アカ:内田夕夜 / 裏アカ:高橋広樹 / 大戸多恵:白石晴香 / 長瀬小糸:田所あずさ

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