『ワンダーエッグ・プライオリティ』6話感想 なぜアイは学校に通うと決めたのか?

『ワンダーエッグ・プライオリティ』第6話「パンチドランク・デー」感想です。

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6話あらすじ



アイたちは夢世界でアンチと戦っていた。アカと裏アカは彼女らに助っ人をプレゼントする。アイの助っ人はカメレオンのレオンだった。アイの母親は、沢木先生と交際する予定であることをアイに告げる。いきなりのことに動揺を隠せないアイ。一方で、桃恵は沢木先生は悪い人物ではないと交際を歓迎する。アイはアンチと戦ったときに手に入れた数珠を思い出す。それは見えない敵を可視化するものだった。アイはそれを手にし、学校へ駆け、沢木先生に学校に行くと告げるのだった。

なぜアイは学校に通うと決断したのか?

急にポケモンバトルが始まって面食らってしまった。カメ、ヘビ、ワニ、カメレオンは全部ポケモンの御三家にいるし。全部爬虫類なのはなんか関係があるんだろうか。アイがカメレオンなのは「周りに流されやすい」とかそういうことの暗示かなと思ったけど、こじつけようと思えばなんでもできるのでたぶん関係ないだろう。

今回の話の疑問点は「なぜアイは学校に通うと決断したのか?」というところに集約されるのではないか。いくつか考えられる。

1. 沢木先生に対する好意が芽生えた
2. 沢木先生を振り向かせれば、アイの母親との交際を阻止できると考えた
3. 沢木先生の周りを調べれば、小糸ちゃんの自殺の原因が突き止められると考えた

1に関しては、沢木先生がアイがコンプレックスに感じているオッドアイを褒めていたシーンが挿入されていたし、学校へたどり着くやいなや沢木先生に抱きついたし、顔も少し紅潮していたので、状況的には最も考えられそうに思うのだけど、なんの脈絡もなくいきなり好きになるというのは考えにくいし、元々あった好きという気持ちに気付いたというのもどうなんだろう。たとえ好意というものが無意識下にあってそれが顕在化したとしても、今まで嫌悪感をもっていたような男に対して、葛藤もなしにそれを受け入れられるだろうか。前回のリカのセリフで「女だからそのときそのときで感情は爆発するだろ」とあったけど、流石に爆発しすぎだろう。

2は、沢木先生が自分に対する行為があることを利用することを思いついたというものだが、これなら、ドラマチックな印象を与えるからという理由で、いきなり学校に駆け出したというのも説明できそうな気がする。リカに沢木先生はアイ狙いと言われたのがヒントになっているだろう。学校に通えば、沢木先生がアイの家を訪問することもなくなる。しかし、アイの母親との交際を阻止するために、自分が沢木先生に近付くのでは本末転倒とも言える。アイが極度のマザコンならそんなこともあるかもしれないけど、そういうわけでもない。「(施設に入れても)『たまにしか』見に行ってあげない」というセリフにはアイの優しさや母親への思いが出ていたとは思うが。

3は、アイが数珠を持って行ったというのに理由が付けられる。見えないものが見えるようになる数珠を持っていれば、小糸ちゃんの幽霊とかそういうものも見えるようになると考えたというのはありえる。しかし、今までの流れから言って、アイはもう小糸ちゃんにそこまで執着していないんじゃないかと思う。また、この理由で学校に通うように決断したとしても、そのことを沢木先生にいちいち伝える必要がないし、風呂上がりにわざわざ学校に走り出す必要もない。

いろいろ考えたけど、やっぱり1なんだろうか。まあ本当に沢木先生が嫌ならモデルのお誘いも断るだろうし、今までの嫌悪感は無意識下の好意を過剰に抑圧した結果とも考えられるけどなあ。アイちゃんかわいいから、沢木先生なんか好きになってほしくないわ。

バトルパートでは、アンチが出現した。アンチはヒーローに対して嫉妬しているとか完全にバカにして憎んでいたけど、野島伸司のインタビューではむしろアンチを歓迎していた。

今、リアルタイムでテレビを観ている層は、与えられたものを鑑賞するということが基本になっていて、歳を重ねても価値観を固定してない人を除けば観ているものに対して想像を巡らせるなんてことはまずないわけなんですよ。書き手としては、これ嫌だなとか、腹立つなとか、いろんなことをよくも悪くも感じて、作品を観ながら血圧を上げてもらうことが一番うれしいんです。それは、アニメファンのようなリテラシーのある視聴者層だから特にそう感じてくれると思ったわけで。だから、強いファンができると同時に、強いアンチもできるかもしれないけど、それでいいと思っています。
引用:コミックナタリー

アニメファンがリテラシーがあるとは全く思わないけど、どっちが本音なんだろうか。

前回あらすじ

アイは家にリカ、ねいる、桃恵を招く。4人は完全に打ち解け合い、みんなでボーリングをしたりプリクラを撮ったり、友達としてのひとときを楽しんだ。リカはもうエッグなんて割らなくてもいいのでは、と提案する。しかし、ねいるは提案を一蹴。彼女は妹に刺されて、その妹は直後に自殺をしたという過去を語り始めた。そんな彼女の話を聞いた他の3人は、裏アカのそそのかしもあって、エッグを割りつづけることを決心するのだった。

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