『キャロル&チューズデイ』第3話「Fire and Rain」感想です。サブタイトルはジェームズ・テイラーが1970年に発表した楽曲。本作では、スプリンクラーをrainに例えているのだろうか。怒りと冷静の意味もあるかもしれない。
前回あらすじ
キャロルは新しく泣き女のバイトを始めるがあえなく1日でクビ。チューズデイは掃除を言い渡されたが、逆に散らかすだけだった。キャロルはグランドピアノで曲を弾いてみたいと、チューズデイとともに、火星移民メモリアルホールに侵入。『The loneliest girl』を歌い上げる。偶然見ていたロディはその様子を動画に収めネットに投稿。動画を見たガスは、一瞬で2人の素質を見抜き、その翌日にはキャロルの家に乗り込み、勝手にマネージャーになると宣言するのだった。
第3話あらすじ
ガスは2人をスカウトしに来たと告げる。彼は火星を代表するアーティスト・クリスタルを見出した敏腕プロデューサーだったが、現在は酒に明け暮れる日々を送っていた。キャロルは訝しんでいたが、チューズデイは前向きだった。
大物DJとのコラボレーションをして名前を売るのが最も近い道のりだというロディのアドバイスで、アーティガンにアポイントを取り付ける。曲を聴いてもらうため屋敷へと赴いたキャロルとチューズデイだったが、アーティガンはAIが作ったものでもない歌は聴くに値しないと一笑に付すだけだった。
チューズデイは悔しさから、その場で詞を書いた紙を燃やしてしまう。ボヤ騒ぎとなってしまい、逃亡する2人。アーティガンを見返してやると屋敷に向かって叫ぶのだった。
新曲『Round & Laundry』
洗濯物をコインランドリーに入れてその様子を見ていたときにキャロル&チューズデイが即興で歌った歌。洗濯物を意味するlaundryと回るを意味するroundが韻を踏んでいるのが楽しい曲。2話の曲『The loneliest girl』ではひとりぼっちだったのに、『Round & Laundry』では「孤独なふたり」となっているのが印象深い。
また『The loneliest girl』の歌詞「Do you really want to set the night on fire?」が今回のチューズデイが歌詞に火を付けたのと妙にリンクしていて、作詞にチューズデイの人間性が透けているように感じた。それにしても私だったら、歌ってる2人の間に挟まれたら居た堪れなくなってその場から即立ち去るだろうな…
アーティストの売り方
ガスは旧態依然としたやり方でライブハウスを地道に回ることを提案したが、ロディは大物DJとfeaturingさせて名前を売ることを提案した。後者のやり方は名前は売れるだろうが、DJ側は、新人とフィーチャリングするメリットってあまりないと思う。それこそ枕営業を疑ってしまう。ただYouTubeの世界では名前を売るために大物とコラボしてもらうというの多々あるが。
これは近未来の話だけど、いまの時代だとやっぱり才能があるのであれば、ネットから一躍スターになるのが一番手っ取り早いのではないかと思う。実際『キャロル&チューズデイ』もアップされた動画がバズる実力を持っているのなら、ネットに楽曲をアップし続けるだけでも世界を揺るがすアーティストになれたのではないだろうか。
全体的な感想
アーティガンの声優が宮野真守なのはぴったりのキャスティング。最近こういうよく分からんキャラクターばっかり演じているような気がするが。
ユーモアを挟みつつストーリーを展開させていて微笑ましい。そのときの心情を歌に乗せて語るのは、少しミュージカルっぽさも感じた。アンジェラの歌も早く聴いてみたい。
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