『キャロル&チューズデイ』第4話「Video Killed the Radio Star」感想です。サブタイトルの元ネタはザ・バグルスが1979年に発表した曲。邦題は『ラジオスターの悲劇』で、有名な曲であり、過去には子供向け番組にもよく流れていた。懐かしい。
前回あらすじ
ガスはキャロルとチューズデイをスカウトしにきた。大物DJにフィーチャーしてもらって名前を売るのが最も近い道のりだというロディの助言で、アーティガンにアポイントを取り付ける。一度、曲を聴いてもらうため屋敷へと赴いたキャロルとチューズデイだったが、アーティガンはAIが作ったものでもない歌は聴くに値しないと一笑に付されてしまう。2人はアーティガンを見返してやると心に誓うのだった。
4話あらすじ
DJ作戦は失敗したので、ミュージックビデオを作ってネットでバズらせる作戦に変更する。そのために格安AIのIDEA(イデア)を購入する。それぞれが思い思いの作りたいMVの希望を言うと、IDEAは全てを叶えるMVを作成すると豪語する。
IDEAに頼まれた多数のものを集めるために、ガスは前妻のマリーを頼る。マリーはガスの情熱に打たれ、衣装やヘアメイクなどを提供するのだった。キャロル達4人の準備は着々と進み、いよいよ撮影当日の日を迎える。
IDEAはメガホンを取り、巨匠ばりの指示を出すがどうも要領がつかめない。そして完成したMVを見てみると、ピントはボケて、CGはめちゃくちゃ、なんのストーリーの繋がりもないゴミだった。実はIDEAは詐欺AIだったのだ。怒った4人によって遥か彼方へと飛ばされるIDEAであった。
AIによるミュージックビデオ制作
今回はギャグ回。2クールの予定なので、こういうお遊びの回も息抜きになっていいなと思う。最初にAIでミュージックビデオを作るとなったときに、AIの音楽 vs 人間の音楽という対立構造が崩れるかなと思って危惧していたのだけど、結局AIのMV制作は失敗に終わって、良かったのやら悪かったのやら。
ロディが一番かわいそうだった。好きなものをぶっ壊される辛さはよく分かる。まあ金額からいえば、アーティガンの損害がでかすぎるが。アーティガンが車の鍵を渡すときに「かわいがってやれ」って言ってたのはイケメンだった。車をかわいがってやれって意味もあるだろうが、キャロル&チューズデイに関わっていることも承知の上で貸したんだろう。もしかしたらロディの淡い恋心にも気付いているかもしれない。
ガスとマリーの大人の恋愛?
ガスの痩せていた頃の写真は衝撃的だった。この2人の関係性は結婚生活は破綻したかもしれないけど、離れ離れになってもお互いを尊敬しあえて、困ったときは助け合えるとても良い距離感だと感じる。マリーは結局レズビアンを自覚していたが、これはガスが完全にフラれないようにするための措置というよりも、最近の露骨なまでのLGBTに対する配慮のためだろう。
ポリティカルコレクトネスという大義名分のもとに、LGBTや有色人種を不必要なまでに出演させる作品が欧米では増えてる。キャロチューもNetflixで配信されているので、海外を意識しているのは疑いようもない。差別ではない表現ですら様々な方面から苦情が来る今の状況は異常だし、逆に白人の驕りを感じる。
余談だが、5ちゃんねるで「会話もすべて英語にして日本語字幕にするべきだった」という意見があって、なるほどと思った。むしろそっちの方が雰囲気が良くなったし、歌の部分も浮かなかったかもしれない。
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