【キャロチュー】『キャロル&チューズデイ』5話感想 小さなライブハウスから大きな一歩

『キャロル&チューズデイ』第5話「Every Breath You Take」感想です。サブタイトルは1983年にリリースされたイギリスのロックバンド「ポリス」の楽曲。邦題は『見つめていたい』。

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前回あらすじ

DJ作戦からミュージックビデオを作ってネットでバズらせる作戦に変更。そのために格安AIのIDEA(イデア)を購入する。IDEAに頼まれたものを集めるために、ガスは前妻のマリーを頼る。マリーはガスの熱意に、衣装やヘアメイクなどを提供する。IDEAの監督の元、完成したMVを見てみると作品の体をなしていなかった。実はIDEAはMVを撮ると豪語し、家に居候する詐欺AIだったのだ。IDEAは殴られて星の屑となった。

5話あらすじ

DJ作戦もMV作戦も失敗し、結局地道にライブハウスから活動するドブ板作戦を決行することに。ガスは会場を提供してもらうため、友人で有名オーガナイザーのヘフナーを訪ねるが、あくまでビジネスだからとすげなく断られてしまう。

ロディも知り合いのエリザベスの元を訪れる。ロディの青臭い熱意に押され、週末にバンドの前座として一曲だけ披露する機会を与えられた。キャロルとチューズデイはバイトをしながら、ライブのために曲を製作するのだった。

一方、アンジェラとそのマネージャーのダリアは、多額の融資を受けるために、TAOにヘッジファンド会社・インターギャラクティックのシュバルツのところへ連れて行かされる。そこでアンジェラはアカペラで曲を披露し、シュバルツから1200万の融資を受けることに成功した。

キャロルとチューズデイはライブ当日。そこにいたのは10人の観客だったが、新曲で全員を魅了。チューズデイを連れ戻しに来ていたスペンサーも、その姿を見てライブハウスを辞すのだった。

新曲「Move mountains」「Someday I‘ll find my way home」

今回は新曲2曲が披露。アンジェラの「Move mountains」はアンジェラらしい自信家の力強い曲だった。AIが作ったにしては少し単調な楽曲だったようには感じたが、アンジェラに合わせて作ったと言えば確かに合っているのだろう。

一方「I’ll find my way home」は前向きな曲。ここにも孤独という詞が使われているが、その孤独とはもう決別したことがはっきりと示されている。「家」に連れ戻しに来たスペンサーも、チューズデイにとっての「家」はお屋敷の中で鳥籠の鳥のように飼われることではないことをはっきりと実感したことだろう。

アンジェラはステルスマーケティングと潤沢な資金を使った現代で言えば大手広告代理店的な手法だが、キャロルとチューズデイは場末のライブハウスからという大きな隔絶がある。キャロルとチューズデイは業界有名人とのコネクションがないわけではないが、尽く断られているのも面白い。

ダリアについて

ダリアについてはこれまであまり語られていなかったが、火星特有のアンドロギュノスで傷害での前科があることが明らかになった。アンドロギュノスというのは両性具有者のことである。公式サイトを見ると

ステージママとしてアンジェラを幼少時よりマネージメントしてきた火星環境の影響により現在、性別不明(現在は男性よりだが、時期によっては女性になることもある)

となっている。火星環境というのが謎だが、SFではなのでこの辺は説明されないのではないかと思う。長女がアンジェラなので生殖能力はあるのだろうか?養子という可能性もあるが。

『キャロチュー』の内容自体には全く無関係だが、このアニメはカウボーイビバップとの設定上の共通点があることはよく知られている。ダリア役の堀内賢雄はカウボーイビバップのグレン役を務めていて、彼もアンドロギュノスに近いので、もしかしてオマージュかもしれない。

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