【キャロチュー】『キャロル&チューズデイ』12話感想 Light A FireとThe Lonliest Girl

『キャロル&チューズデイ』12話「We‘ve only Just Begun」感想です。サブタイトルはカーペンターズが1970年に発表した楽曲。邦題は『愛のプレリュード』。

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前回あらすじ

チューズデイはシベールの仕掛けた罠に引っかかり、手に火傷を負ってしまった。ピックも持てなくなるほどの痛みで、2人はギターが必要な『The Lonliest Girl』ではなく『Lost My Way』を選択する。アーティガンには苦言を呈されたものの、その不完全さが逆に音楽と良くマッチしていると評価され、キャロル&チューズデイは勝利を収める。警察の事情聴取を終えたチューズデイだったが、キャロルとのギクシャクはまだ解決できなかった。そこにチューズデイを連れ戻しに屈強な男がやってくる。キャロルが抵抗するも振り払われ、チューズデイは無理矢理車に乗せられ、強制的に連行されてしまうのだった。

12話あらすじ

チューズデイは実家に帰宅させられ、部屋に一週間軟禁されてしまう。キャロルと離れて初めてキャロルがそばに居てくれた有り難さに気づくのだった。

一方、キャロルもチューズデイがいなくなってチューズデイの大切さに気付く。ガスに焚き付けられるような形で、ロディも一緒にチューズデイを連れ戻しに向かうのだった。

塞ぎ込むチューズデイの元に兄のスペンサーがやってくる。彼はチューズデイの音楽を聴いて彼女に好きなことをやって欲しいと思っていた。スペンサーはチューズデイの脱走を手助けする。そこに現れたキャロル。2人は追っ手をかわし、決勝の舞台に滑り込んだ。

オーディション会場ではアンジェラが『Light A Fire』を歌い上げ、スタンディングオベーションを浴びていた。キャロル&チューズデイは遅刻のため失格になったが、会場の声援とアンジェラの許しもあり、一曲披露することに。曲は『The Lonliest Girl』。会場の惜しみない拍手に、特例としてキャロル&チューズデイの2人のアーティストデビューが決定した。

2組の楽曲の共通点

アンジェラの『Light A Fire』はタイトルの通り、火を付けるという歌詞が頻繁に登場する。アンジェラらしい自信に満ち溢れた曲だが、キャロチューの『The Lonliest Girl』にも「この宵闇に火を放ちたいって本気なの?」と同じような歌詞がある。

キャロチューもアンジェラと結局のところ同じことを歌っている。アンジェラはアグレッシブな人に刺さる楽曲だが、キャロチューのはペシミスティックな人に刺さる楽曲だと思う。アンジェラは傍若無人なところもあるが、内面は繊細なところもあるのでキャロチューの楽曲も彼女に響いたのだろう。それぞれのパーソナリティーがその曲に反映されている。評価は甲乙つけがたいので、アンジェラが優勝で両方メジャーデビューというのはうまい落とし所ではあると思った。

走り続けるキャロルとチューズデイ

第1話からキャロルとチューズデイはずっと走り続けている。警官に追われたりアーティガンに追われたりしていたが、1クールの最後も走っていた。立ち止まっていたのは、2人が仲違いをしているときくらいだったかもしれない。歌を世界中に届けるまで、2クール目においても2人は走り続けるのだろう。

1クール目の感想

2クール構成ということもあり、お遊び回もありつつ贅沢に時間を使っているなという印象。オーディションはまさか他のユニットの楽曲を全て制作するとは思わなかった。力は入っているかもしれないが、あくまでキャロルとチューズデイの物語であることを踏まえれば、少し冗長だったかもしれない。楽曲自体は良かったが。

そういうこともあってストーリー主体というよりもむしろ楽曲主体のアニメという印象もある。アニメ的な見せ方であれば、キャロチューの挫折や苦悩などももう少しフィーチャー出来たと思うのだが、割とトントン拍子でメジャーデビューまで行っている。彼女らは出自で苦悩することはあっても、アーティストとして苦悩したことは特にない。どこかのサイトで「質アニメな雰囲気のけいおん!」という喩えをしている人がいたが、たしかにそういう面もあるかなと思う。

ただアニメは別にストーリーが絶対的に重視されるわけではなくて、こういう楽曲主体のものがあってもいいと思う。ミュージカルでも話はよく分からんけども歌をうたってるのを見るだけで割と楽しいし、そんな優しい気持ちで観れば楽しめるのではないか。

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