『コップクラフト』第3話「MIDNIGHT TRAIN」感想です。
前回あらすじ
強奪された妖精を追って、戦闘に巻き込まれた。敵は魔術師(ミルディ)による「屍人操りの術」によって操られていた。埠頭では、アブ・カリーブとデニス・エルバジが密談を行なっていた。エルバジは「屍人操りの術」の使い手であるゼラーダを従えていた。エルバジは妖精爆弾を製作し、相手を強制的に屍人状態にさせる手法でテロリズムを画策していた。的場はエルバジが怪しいと睨むも、証拠がなく連行することはできない。それに業を煮やしたエクセディリカは再び単身で的場の元を去るのだった。
3話あらすじ
エクセディリカがいなくなり、的場はロス主任に探しに行くよう指示される。エクセディリカはオニールを頼り、エルバジの経営するバーへと変装して潜入していた。
バーではエルバジの方からエクセディリカに接触。エクセディリカがSPを倒したことで、エルバジとの戦闘に突入するが、剣を置いてきたために敗れ、自身の拠点へと連行されてしまう。
その拠点では、多数の妖精が実験用として保管されていた。残酷な光景に絶句するエクセディリカ。エルバジと戦闘になり、そこに的場が駆けつけ剣を渡し、エルバジを一瞬で倒す。
しかし妖精はダミーで、探していた妖精はゼラーダが既に運び出していた。的場がゼラーダに詰め寄るが、そこに現れたのはロス主任。エクセディリカを撃ち、ゼラーダを逃してしまう。的場はロスを倒し、ゼラーダを追いかけた。
ゼラーダは市内有数の高層ビルのフォレストタワー屋上で妖精爆弾を使用しようと考えているようだった。それを阻止するため的場とエクセディリカはビルに乗り込む。
作画が万策尽きた結果
内容はさておき、とにかく作画が酷かった。会話シーンもまあ大概ではあるのだけど、それはまだましな方で、やばいのは戦闘シーン。的場がロスを撃ったシーンなどは特に何が起こったのかさっぱり分からなかったし、それ以外も静止画の連続でコマ送り漫画を観ているようだった。手を抜いたのが如実に分かるようで単なる作画崩壊よりも気分が悪くなった。まあエクセディリカが可愛かったので許さんこともないが。
ミルパンセは人員不足気味であるとは言われているがこういう戦闘シーンのような動きがあるようなアニメはやっぱり厳しいのではないかと思う。ヤマカンこと山本寛もWUGをめちゃくちゃにされたと憤っていたが、あれはやっぱりミルパンセが悪かったのだと思わずにはいられなかった。
その作画がやばいのと関係しているのかどうかは分からないが、展開がやけに早い。エルバジは一瞬のうちに倒されるし、ロスもすぐ退場。戦闘シーンを短くするためなのかどうか分からないが、山場感が薄くて、良い構成だとは思えなかった。ストーリー自体はそんなに悪くないと思うのにもったいないなと感じた。
ロスがゼラーダを逃がす理由
ロスがゼラーダを逃がす理由がなかなか面白かった。ゼラーダにテロリズムを起こしてもらうことで、セマーニ人の排斥運動を盛り上げさせて、セマーニ人の台頭を未然に防ぐというものだが、これは現在の移民問題と構図がよく似ている気がする。
例えばアメリカではトランプ大統領は、結果的にはイスラム過激派のテロを利用して移民を排斥しようとしている。あらゆる国で、テロが起こると極右政党が躍起になるのも同じことだろう。日本だって北朝鮮や中国の脅威を喧伝することで憲法改正や集団的自衛権を通そうとした。
ただ『コップクラフト』の場合は政府側が積極的に能動的にテロを利用している。日本であれば外患誘致罪が適用されるかもしれないし、決して許されることではないのだが、実際に宇宙人が地球を無意識的に乗っ取ろうとしているときに、現在の移民問題よりも先鋭的な手段を取ろうとする集団が現れてもおかしくないなと感じた。
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