『コップクラフト』11話感想 政治家に対する皮肉と諦め

『コップクラフト』第11話「TRANSITONAL CRISIS」感想です。

スポンサーリンク

前回あらすじ

的場とエクセディリカはモゼリーメ候補の元を聞き込みに訪ねた。尋問を終えてエクセディリカはマーラが怪しいと睨んでいた。署に戻ろうとしたところで、銃声が響いた。モゼリーメ候補が何者かに撃たれた。的場は監視カメラの映像から1人の容疑者に行き着く。その男は変装の術で変身した地球人だった。犯人をセマーニに詳しい地球人という線で市警も捜査を進めることに。しかし度重なるテロによって、街には反セマーニのデモが起こっていた。

11話あらすじ

カーンズとモゼリーメが凶弾に倒れ、ドミンゴ・トゥルテが市長の最有力候補に躍り出た。彼はタカ派の右翼政治家で、エクセディリカに対しても敵意を向けるが、ラーテナの匂いは感じられず、的場もシロだと推測した。

カーンズ事件の犯人探しは実行犯は海軍に所属している人物であるとジェミーとキャメロンが突き止め、またヴァイファート鋼を加工工場はモイライマテリアルズというベンチャー企業であるとトニーとアレクサンドルが突き止めた。

一方、モゼリーメ夫人のマーラが夫の代わりに出馬を表明。彼女は親セマーニのリベラルだったが、エクセディリカはマーラを怪しいと感じていて、複雑な思いだった。

的場の元にランドルから連絡が入った。彼はマーラのスキャンダル写真を撮影してから、謎の巨大組織に追われているらしい。的場がその写真を受け取ると、そこに映っていたのはカーンズ事件の犯人と思しき人物だった。ランドルを付けていたFBIは的場たちを包囲し、写真を回収。2人が連行されると、そこに待っていたのはゼラーダだった。

政治に対する諦念

今回は作画はなかなか良かった。一回休んだおかげで復活したのだろうか。最終回もこの調子で頑張ってほしい。ストーリーは面白いので、作画さえ良ければもう少し評価されたと思うのだけど。

私は原作未読なので、このエピソードがそっくりそのまま原作に存在するかというのは知らないのだが、今の日本や世界の状況に内容がよく合致している。日本を例に取れば、蔓延している反韓思想とアニメの反セマーニは似ている。

今の日本は大多数が反韓だし、韓国にも理由の一端はあるのだが、ネトウヨは一回『コップクラフト』を真面目に見たほうがいいと思う。韓国人や中国人全てを一緒くたにして差別するのではなく、個人を尊重しなければいけないと理解すべきだろう。

私も白状すれば、10年前くらいはまとめサイトの影響でネトウヨだったが、大学で韓国や中国の留学生に出会って印象が変わった。まとめサイトに載っているようなのは一部のクソな行為であって、それを全体に敷衍してはいけないのは当たり前なのにそれができていなかった。

しかし『コップクラフト』のすごいところは、大多数の作品では差別反対を唱えているリベラルが素晴らしいとなるところだが、このアニメではリベラルの候補が最も非人道的な行為をしている犯人扱いとして描かれている。

政治家なんて裏の顔はどれも一緒だと言わんばかりで政治に対する諦めすら感じる。的場の次のセリフなんて強烈な政治家に対する皮肉になっている。

どっちがいいかじゃないどっちがマシかを決めるのが選挙ってもんだ

日本と同じで、政治家なんて誰になっても同じだという諦めが広がっているのだろう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました