『Fairy gone(フェアリーゴーン)』第3話「欲ばりキツネと嘘つきカラス」感想です。
前回あらすじ
マーリヤはフリーと人工妖精の取引現場を押さえるという初任務に向かう。目的地に着くと、仲間のセルジュとクラーラが偵察を行っていた。するとトラックに乗ってウルフランがやってきた。彼はフリーとは確執があるようだ。ウルフランは人工妖精3体で、フリーを迎撃するが、セルジュの狙撃でそれらを退ける。ウルフランは、取引相手を口封じに始末した上で杳として行方をくらますのだった。
3話あらすじ
14年続いた統一戦争。その時に生み出された妖精兵(妖精原体を埋め込まれた兵士)は300名にも及んだ。戦後生き残った妖精兵は17名になっていた。ウルフランもその妖精兵のひとりだった。
フリーはマフィア組織アーケイムの情報屋アクセル・ラブーにウルフランのことを調査するように頼む。フリーとマーリヤは妖精省次官マルコ・ベルウッドに黒の妖精書を捜すために妖精学者のカイン・ディスタロルを訪ねるように指示する。
カインの家の前でマフィア組組織グイ・カーリンの準構成員“スウィーティー” ビター・スウィートに出くわす。フリーは彼女と同僚だったので、確執があるようだ。カインとその助手のダミアン・カルメは黒の妖精書の1ページを手に入れていたらしい。
しかしそこにアクセルが忍び入り、黒の妖精書を強奪していってしまう。アクセルをフリー、マーリヤ、スウィーティーが追い掛け、アクセルから黒の妖精書を取り戻すことに成功するが、スウィーティーがフリーと対峙することになり、ドロテアに力を貸している彼に対して反駁する。
そこにマーリヤが威嚇射撃を行い、事態を制しようとするが、スウィーティーは妖精を発動させる。その妖精は普通のものとは何やら違った様子だった。
妖精書について
妖精書には5種類が存在する。ヘル・S・ベルウッドが著した『妖精書原本』、ジェイ・B・マーサーが著した『青の妖精書』、チモシー・コナーが著した『赤の妖精書』、コレン・ソーが著した『白の妖精書』、クルーチャ・アルバストラが著した『黒の妖精書』である。それをアラン・ベックが編纂したのが妖精書と呼ばれるものである。しかし妖精書の目次には『黒の妖精書』の項があるが、本文が存在せず、妖精省はそれを探し求めている。
ヘル・S・ベルウッドの子孫が妖精省次官のマルコ・ベルウッドであるらしい。『黒の妖精書』の著者の子孫であれば、こいつが本当の黒幕なのかとも思ったのだけれど、最初の妖精書の著者の子孫だとその可能性も低いだろうか。
多すぎる固有名詞と登場人物
あらすじと妖精書に関する説明を一瞥するだけでも分かるが、あまりに固有名詞と登場人物が多すぎる。マフィア組織もグイ・カーリンとアーケイムの2つがあり、それ以外にもドロテアや妖精省など様々な機関が存在する。さらに登場人物も全員日本人には馴染みの薄い横文字である。
簡単に説明しておくと、ドロテアは違法妖精取締機関で、グイ・カーリンは密売などを行なっているマフィア、アーケイムは人口妖精の製造を行なっている。ウルフランはアーケイム所属。ドロテアのフリーはグイ・カーリンに潜入捜査を行なっていて、そこにいたマーリヤをスカウトした(第1話)。
妖精書の著者などは本当に必要な情報なのだろうか。ファンタジー小説は往々にして登場人物がとんでもなく膨大になりがちではあるが、小説はまだ読み返せるし、自分のペースで読み進められるのに対して、アニメは勝手に進むので置いてけぼり感が強い。かなりの視聴者をこの最初の3話で振い落としたのではないかと思う。
ダミアンとヴェロニカ
ダミアンとヴェロニカが繋がっているような描写もあった。ただの助手かと思っていたが、意外とキーパーソンにもなりそうだ。つまり黒の妖精書は囮でありダミアンが意図的にアーケイムとグイ・カーリンそしてドロテアを呼び出したものと考えられる。
ここで新たな勢力が現れてきて、またややこしい。ヴェロニカは「妖精憑き」(黒の妖精書に書かれている内容とされる)についても知っているようで、妖精省以上の知識を所持しているものと推察される。黒の妖精書の内容を知っているからには、黒の妖精書の入手が目的ではないので、彼女の目的というのはなんなのか気になるところだ。
コメント