『Fairy gone フェアリーゴーン』12話(最終回)感想 1クール目の総評

『Fairy gone フェアリーゴーン』第12話(1クール最終回)「無力な兵隊」感想です。

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前回あらすじ

シュヴァルツが戦争を仕掛けてきた。ゴルバーン首相はドロテアと妖精省に迎撃を命じる。またネインの妖精武器アリアドラを解放する。しかし先陣は陽動で、本丸は皇帝キャスタルが御座す宮殿であった。多数の人工妖精を投入して対処に当たるも、大天門に乗り込んできたリスカーにやられ放題の有り様になってしまう。宮殿を守るためフリーは妖精武器ヴェロスティールを振るう。その頃、シュヴァルツとウルフランも隠密行動を取っていた。

12話あらすじ

リスカーは大天門を突破し、宮殿内に侵攻。妖精アイゼンコップを発動しつつ護衛を薙ぎ払って行く。ドロテアは大天門の惨状を確認し、リスカーを追いかける。宮殿内秘密通路から先回りしリスカーを包囲。フリーが妖精武器ヴェロスティールで応戦する。

フリーとリスカーの戦いは互角だったが、マーリヤやセルジュの妖精プリンツテイルの狙撃もあり、リスカーを退ける。マーリヤは、オズの仇を取るため追いかけようとするが、フリーは宮殿を守るという任務は遂行したと彼女を制止させるのだった。

シュヴァルツは隠し通路から皇帝キャスタルの玉座へと侵入。過去ゴルバーンが起こしたクーデターを模倣してキャスタルを拉致しようとしていた。しかしそこに現れたのは、レイ・ドーン。シュヴァルツを瞬く間に始末するのだった。

クーデターの終結

11話の感想で次のように書いていたが、今回その通りになってしまった(ちなみに前回の感想をアップしたのは12話放送後だったが、未視聴だったことは言い添えておきたい)。

シュヴァルツとウルフランは皇帝キャスタルと対峙するだろう。しかしウルフランはレイ・ドーンとも内通しており、レイに開戦を知らせたのはウルフランであると考えられるので、シュヴァルツは裏切られるのではないかと思っている。レイは妖精武器を持ち出している描写があったので宮殿に乗り込んでくるかもしれない。そこで第1クールは終わりになるのだろうか。

シュヴァルツがここで退場するというのも想像通りだったので、あまり驚きはない。むしろリスカーを逃したままというのが私には意外だった。ここで退場するのかなと思っていたが、まだ出番があるらしい。

リスカーはなんとなくガンダムシリーズのヤザン・ゲーブルを私には彷彿とさせる。ヤザンも戦闘狂であったし、Zガンダム最終話あたりで暴れまくった挙句にカミーユに撃墜され、それでも脱出しZZガンダムでは再びジュドーの前に立ちはだかる。リスカーもああ見えて、なんとなく部下思いな気もする。ちなみにジュドーにやられた後も生存しているとの説があるので、もしかしたらリスカーも明確な退場は描かれないかもしれない。

便宜的にあらすじではフリーvsリスカーという構図を書いたが、フリーにはマーリヤやセルジュ達仲間がいて、ドロテアvsリスカーという構図の方が適切だろう。強大な敵にも力を合わせれば勝てるという、クールを通して描いてきたドロテアの団結力を最後に示した形になっている。

しかしフリーは「おれたちの勝利」と言ってるが、レイ・ドーンがいなければ普通に皇帝を守れなかったので、そんなに偉そうに言えるもんでもないと思う。後から皇帝が直接狙われていたことを知って、恥ずかしさに枕に顔を埋めて足バタバタしてなければいいが…

1クール目の感想

『Fairy gone』は分割2クールアニメである。世間の評判的に考えても、正直やめときゃいいのにと思うのだがやるらしい。重厚なファンタジー世界を描こうとしたアニメだということは分かる。絵は最近の流行りではないものの綺麗だし、音楽もオサレな感じで高揚感はある。

ただやっぱり登場人物の多さや頻繁に繰り返される視点変更、ぶつ切りのエピソード挿入など視聴者に優しくない作りが目立った。ファンタジーって確かにそういうものかもしれないのだが、アニメという特性上一回はてなが付くと、大抵の人は振り返って確認しないので、そこで視聴を断念する確率が高い。詰めきれていない設定など粗もいくつかあった。

往々にして話の小難しさを補うのは戦闘のかっこよさだったりするのだが、妖精と妖精兵という戦闘形式が他作品でも散見されるものである上、その妖精も可愛くもかっこよくもなく、ただただ異形のものという感じがしてあまり好きになれなかった。妖精デザインも硬派なアニメを作ろうとする気概の表れなのだろうけど、硬派であることを意識しすぎてエンターテイメントであることを忘れてしまったのではないかと思う。これはエンターテイメントではなく芸術作品なのだというのなら文句は言わないが。

2クール目はウルフランとレイ・ドーンの思惑、ヴェロニカとの再会に焦点が当たっていくと思われる。ぜひ1クールを観ていて良かったと思うような出来のアニメを作ってほしい。

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