『Fairy gone フェアリーゴーン』第14話「歯車がとまる城」感想です。
前回あらすじ
妖精郷スーナでは守人が妖精と共生しつつ、時には妖精と戦いながら生活していた。レイの父のトーリ、マーリヤの父のイヴァンも守人だった。マーリヤはイヴァンが妖精の犠牲となった日に誕生し、村で「災いの子」として忌み嫌われるようになる。トーリも姉を妖精を鎮めるための人柱として失っており、彼も妖精への憎しみから単身特攻してしまった。時は流れ、マーリヤはレイの兄であるユルゲンに育てられていた。マーリヤは変わらず村のいじめに遭っていたが、ヴェロニカが彼女を絶望から救ってくれた。しかし、そこに戦争で名を上げたレイが戻ってくる。彼はスーナの民を虐殺し、森に火を放ち、妖精を滅ぼそうとした。それは妖精という巨大な力を平和のために前もって摘んでおく行為だった。
14話あらすじ
シュヴァルツの反乱鎮圧(12話参照)後、レイはツバルに出向くためにドロテアが警護に当たることに。ヴェロニカは虎視淡々と復讐の機会を探るため、レイの乗る列車を追いかける。
ヴェロニカは、レイによる焼き討ちを逃れた後、妖精学者のダミアンに拾われていた。彼は黒の妖精書を記したクルーチャ・アルバストラの末裔であると語った。ヴェロニカはダミアンの所持していた妖精に憑かれ、妖精兵となった。
レイの列車は何者かに鉄橋が爆破され、脱線してしまう。レイとドロテアのメンバーは辛くも助かったものの、一夜を廃城で過ごすこととなってしまった。そのレイの元に現れたのはウルフランとミケル・コナーだった。
ミケルは赤の妖精書を記したチモシー・コナーの末裔だと語った。そこにアーケイムの人工妖精が攻めてくる。ドロテアは迎撃に当たるが、その混乱に乗じて、ヴェロニカは廃城内部へと潜入。ウルフランと出くわす。
戦闘に突入するヴェロニカとウルフランだったが、さらに騒ぎを聞いてマーリヤとフリーが駆けつける。ヴェロニカはマーリヤの姿を認めると、海に身を投げ、マーリヤもそれを追った。
フリーはウルフランとの戦闘に突入。フリーがウルフランのトラウマになった過去に触れると、ウルフランは逃亡した。一方、マーリヤはヴェロニカを救出し、復讐をやめて一緒にいて欲しいと懇願するが、ヴェロニカはそれを聞き入れず、三度マーリヤの元を去るのだった。
すれ違うふたり
マーリヤは復讐しても過去が戻るわけではないと諭す一方で、ヴェロニカは村を焼き払ったレイに鉄槌を下さないとならないと考えていて、すれ違っている。同じ体験をしていたのに、こうも見解が違ってくるのかとも思うのだが、マーリヤにとっては村ではヴェロニカ以外の味方がほとんどいなかったのに対して、ヴェロニカは村で慕われていたから、レイの行為に対しての憎悪も異なると想像できる。
マーリヤにとってはヴェロニカが全てだったため、彼女を救うことが第一目標になっていて、レイに対する憎悪を含めて、他のことは後回しになっているとも言える。フリーをほっぽり出してヴェロニカを追いかけたのも、その表れだろう。
一方でフリーとウルフランの確執もすれ違いのまま。まずフリーはウルフランが(今のところは)レイ側の人間であるとすら気付いていないのではないかと思う。また、フリーは(わざとかもしれないが)無神経にウルフランのトラウマを抉るようなことを言っていて、仲違いしたのはフリーに原因があるんじゃないかと思った。
ダミアンとヴェロニカの関係
3話の感想で次のように書いていた。
ダミアンとヴェロニカが繋がっているような描写もあった。ただの助手かと思っていたが、意外とキーパーソンにもなりそうだ。
(中略)
ヴェロニカは「妖精憑き」についても知っているようで、妖精省以上の知識を所持しているものと推察される。
ダミアンとヴェロニカが繋がっているどころか、ダミアンに救われたのだと判明した。またダミアンが黒の妖精書や妖精憑きについて詳しいのも、彼が黒の妖精書編纂者の末裔であるからだと分かった。
このダミアンは立場の割には、かなり目立つポジションを与えられていて、なんだか怪しい。彼が黒幕ということはないかもしれないが、最終的に物語の中心に出てきそうな気もする。
ストーリー上の細かい違和感
まず列車脱線後の襲撃は、すでに9話で一回やってるので既視感がすごい。なんで脱線直後に襲撃しなかったのかと書いてる方がいたが、多分丸かぶりするからだと思う。
またヴェロニカはレイのパレード時に狙撃でもするのかと思ったら何もせず、バイクで列車を追いかけたのは笑ってしまった。ストーカーじゃないんだから。ストーカーですらもっと隠密行動すると思うわ。
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