『Fairy gone フェアリーゴーン』第21話「錆びた強者と開かない扉」感想です。
前回あらすじ
マルコとグリフは妖精武器を全て強奪し、既に逃亡。黒幕が妖精省だと確信したドロテアは、過去にマルコらが度々訪れていた場所を集中的に捜索することに。そんな中、オレク・グンナーという人物が捜査に浮上する。彼はマーリヤの知己のスーナの守人であり、貧窮からマルコらに融合体の居場所を教えてしまっていた。その帰路、マーリヤは夜光虫に誘われるまま歩いていると、ウルフランと邂逅。一方、ゴルバーン首相はグリフの襲撃を受けていた。
21話あらすじ
ウルフランは妖精憑きであるマーリヤを狙うが、妖精で応戦。さらにフリーが戻ってきたことで状況が悪くなり、ウルフランは逃走した。
ゴルバーン首相亡き後、レイ・ドーンはロンダキアへと出向き、皇帝陛下に謁見。領地を返上し、カルオー公を辞した。皇帝はレイを首相代行に任命する。
レイはマーリヤを呼びつける。妖精はあくまで人間の道具に過ぎず、妖精の声は無視しろと告げるレイに対して、マーリヤは妖精と人間が共存できる世界を模索する。
ヴェロニカ保護のための捜索活動では、妖精の匂いを感じることのできるチマに導かれ、ヴェロニカの隠れ家を発見。マーリヤはヴェロニカを説得するも、彼女はその声に応じることなく、その場を去っていった。
監獄では、アインツ教団によって暴動が発生。その混乱に乗じて、ウルフランはアクセルを脅し、伝達役を命じる。伝達相手は戦闘狂のリスカーであった。
またウルフランが逃走
前回のCパートの内容はまた開始3分で終わってしまった。このエピソードは全く不要だったとしか思えない。そもそも見返してみれば、ウルフランは2話で、マーリヤが妖精を出して戦うシーンをちゃんと見てるんだから、今更彼女が妖精憑きだと知ったのはおかしいし、ドロテアも教団にマーリヤが妖精憑きだとバレてないと思っているのは、ちゃんちゃらおかしい。あの世界には記憶改竄する妖精でもいるのか?
そんな惨憺たる有様なのに、フリー達は「マーリヤのことは俺たちが守ります」と自信満々に言うもんだから思わず笑ってしまった。もうすでに守れてないから!襲撃したのが妖精武器も持たない、戦闘能力はただの雑魚のウルフランだったから何とかなっただけで、他の強者だったらとっくに終わっていただろう。
妖精本位か人間本位か
アインツ教団は人間は滅びて妖精の世界を作るべきという主義主張だが、レイ・ドーンは妖精はあくまで道具で人間を中心に考えるべきとの考え方だ。人間中心主義なのにスーナの人間を殺戮するのは筋が通ってないが、そちらはレイ自身も罪を犯したと答えているので、彼の人間中心主義とは異なる原因があったか、もしくはスーナの森を焼き払ったことを正当化するために、極端な人間本位思想になったのかなとも思った。
ただ、なぜ妖精憑きをそこまで憎むようになったのか
の理由がまだ判然としない。マーリヤはその中庸というか、妖精も人間も共生すべきという考え方だ。妖精憑きは、ともすれば、妖精に同情してアインツ教団の教義に傾倒してしまう可能性があるので危うい存在ではある。レイもそのような考え方から、妖精憑きを絶滅させようと考えたのかもしれない。
アインツ教団の企み
アインツ教団は何をしたいのかよく分からない。ゴルバーン首相を暗殺してレイ・ドーンをおびき寄せて、妖精憑きを全員ロンダキアに集めたのかもしれないが必要な妖精憑きは一体だけなので、レイを首都に来させない方が簡単に妖精憑きを確保できたと思う。それで結局、首相を始末した後に、戦力が足りないと頭を抱えているのは行き当たりばったりにも程がある。
あと細かいとこでは、チマはもうちょっと重要な役割があると思ったが。例えば敵サイドのスパイだったとか。そして満を辞してリスカーが登場。これで役者が揃ったと言ってもいいだろう。最後はどんな結末を迎えるのか。いろいろ言ったが、終わり良ければすべてよしなので、ここからは怒涛の展開を見せて欲しい。
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