アニメ『彼方のアストラ』第5話「PARADISE」感想です。原作は未読。
前回あらすじ
シャムーアは荒涼な大地が覆う惑星だった。水は確保できたが、食糧は不足していた。ユンファは自身を役立たずだと思っており、口減らしのために船を出て行ってしまった。ユンファを探していたシャルス達は、巨大なキノコが発する毒にやられてしまう。カナタに船内に搬送されたが、回復方法が分からなかった。そのとき、ユンファが毒キノコの根元に生えていたキノコに解毒作用があることに気付く。ユンファは歌を唄い出す。彼女は歌手になるのが夢だった。その歌はクルーを勇気付け、カナタの持ってきたキノコのおかげで無事全員が回復した。
5話あらすじ
カナタ達の母星では、保護者が子供達の行方を心配していた。アリエスの母親のエマは宇宙へと捜索範囲を広げるべきだと懇願するも、予算の問題などから捜索は打ち切られることとなってしまう。
カナタ達はシャムーアを脱し、惑星アリスペードへと着陸。そこは大部分が海で陸地はただ一つの島のみだったが、果樹が繁茂し、豊富な水産資源もある楽園のような島だった。
過酷な航海を忘れ、束の間の休息を取るクルーだったが、アリスペードの滞在最終日、ウルガーがルカに銃口を向ける。急転直下の状況に茫然とするクルーだった。
なぜウルガーはルカに銃口を向けたのか
今回は水着回。いつも思うのだが、必ずしも必要のないサービス回はいらないんじゃないか。アニメに限らず、水戸黄門の入浴シーンのようにドラマやハリウッド映画でも、そういうシーンがあるが、本当にそれを楽しみにしてる人がどれだけいるのかと思う。このアニメに関しては、楽園ムードから一転してウルガーの反乱という落差を大きくするために必要ではあるが。
さて、今回主軸部分が展開したのは、その最後のウルガーがルカに銃を突きつけた場面だ。カナタはウルガーが通信機を破壊した内通者だと予想していたが、まずそれはないだろう。過去の感想記事で予想した通り、今までの流れで一番と言っていいほど、内通者には遠い動きをしていたし、本当に内通者なら、他のメンバーの目前で銃を突きつけることはしない。
つまり、これはウルガーがルカにごく個人的な恨みがあるのだろう。ルカのフルネームを聞いたことで取り乱したことから、恨みを持つ人物がルカの親族にいることは明らかで、その相手はルカの父親のマルコ・エスポジトだと予想できる。
作中でマルコは政治家でゲノム管理法反対の急先鋒であることと、不正献金疑惑があることが明かされていた。この2つに関連して、ウルガーまたはウルガーと仲の良い人が被害を被ったと考えられる。
しかしルカが復讐の対象であることは偶然知ったような感じで、今までウルガー自らフルネームを聞くこともなかったので、復讐するために銃を携行していたとも思えない。銃は形見のようなもので、たまたま復讐対象者を発見したため、行動を起こしたということだろうか。また実際に始末するつもりもさらさらないと思われる。あったら秘密裡に行動を起こしている。
保護者の温度差
アリエスの母親のエマは娘の捜索に全力を尽くすべきだという考え方だが、他のメンバーは、もう打ち切るべきではないかとかなり冷めている。今までもメンバーの多くは家族仲が良好ではないという描写があったので、厄介払いできていてよかったとすら思っているのかもしれない。
そして今回、急にゲノム関連のワードが大量に出てきた。例えば単為生殖であったり、クローンだったり、ゲノム管理法だったりである。これは多分物語に関係しているのではないかと思う。例えば、子供達の遺伝子を調べて何か都合の悪いことがあって、それを事故にかこつけて始末しようとした(いわゆる優生思想)という想像はできなくもない。ただこの場合も、アリエスの母のエマは心の底から心配しているようだし、全員能力が高いのでその可能性は低そう。
ユンファがかわいくなった。いっぱい喋るようになったので早見沙織さんの声がたくさん聞けて満足。
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