『俺を好きなのはお前だけかよ』8話感想 さらに増え続けるヒロイン

3.0

『俺を好きなのはお前だけかよ(俺好き)』第8話「俺の悲劇は気付くと始まってる」感想です。

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前回あらすじ

いつもの仲間たちとプールに行くことになった。3人の眩しい水着姿に至福の時間を味わうジョーロ。ところが、女子3人はジョーロを困らせるばかりで、結局サンちゃんと遊ぶのが最高に楽しいという結論に至ってしまう。翌日、学校では、カリスマ群A子こと真山亜茶花(サザンカ)は黒髪に染めてジョーロに謝罪。彼女の清楚な雰囲気に驚きを隠せないジョーロの元に、さらに黒髪の少女が転校してきた。彼女は洋木茅春(ツバキ)と名乗り、ジョーロの手の甲にキスをするのだった。

8話あらすじ

ツバキは例のサンちゃんの野球大会で、ジョーロがサンちゃんのために串カツを買った屋台の店員だった。そこでジョーロに励まされたのをずっと覚えていて、ジョーロに尽くしたいと思うようになった。

最初は疑っていたジョーロだったが、献身的なツバキに心を許していく。一方で、サザンカやコスモスは嫉妬心を抱く。ジョーロはみんな和気藹々と過ごしている現状を変えたくなくて、全員に八方美人な態度を取り続けてしまう。

そんなジョーロにパンジーは、逆に不誠実だと諭すのだった。そして、ジョーロに夏目漱石の「こころ」を貸す。

しかしその夜、ひまわりのタックルを喰らったジョーロは、街で「こころ」を落としてしまう。一心不乱に探していると、その場にいた桜原桃(チェリー)と草見月(つきみ)が一緒に探してくれるという。

チェリーとつきみは本を発見したが、汚れてしまっていた。しかもその本はシェンムー開発費の1/10万の価格で、ジョーロは弁償のためにバイトを探すことに。ツバキが時給1500円で、家の串カツ屋を手伝って欲しいと申し出、ジョーロはツバキとバイトすることになった。

「こころ」について

ジョーロは夏目漱石の「こころ」を読んだことがないと言っていたが、高校教科書に載っている上に、高校2年生で勉強するので、全く読んだことがないということはまずあり得ないだろう。なんなら、かなり鮮明な記憶が残っていると思われる。まあ教科書に載っているのは全文ではないが。

その「こころ」は主人公と友人が女性を取り合った結果、友人を出し抜いて主人公が結ばれたが、ショックを受けた友人が自殺してしまい、主人公も罪の意識に苛まれ自殺を決意するという話である。「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」という一文は有名。

日本文学における評価や内容は、この原作と比べようもないが、原作者は何かしらの共通点を感じてこの小説を物語に登場させたのだろう。まあ前半部のサンちゃんと女性を取り合うところは似てなくもないが、それ以外はあんまり似ていない。

ジョーロに対する教訓めいたものを意図して貸したのかもしれないが、「こころ」の主人公の先生とジョーロではそもそもの立場もスタンスも全然違うので、読んだところで参考になるだろうか。

ちなみに価格の例えとして出てきたシェンムーは開発費を代々的に宣伝したドリームキャストの名作フォークリフト操縦ゲームで、その開発費は70億である。つまり「こころ」の価格は7万円となる。「こころ」の初版本の相場が大体そんなものなので、パンジーが渡したのは初版本だろう。

本を汚した人物がいる?

その「こころ」だが、ジョーロが落としたと思われる場所と違う場所に落ちていたようなので、誰かが移動させたのだと思う。チェリーつきみの2人組が悪戯心で汚したんじゃないかなと思うのだが、その後にすんなりツバキのバイトに決まったところはちょっと引っ掛かった。

ツバキがジョーロとバイトするために、チェリーとつきみに頼んで、本を汚してもらったのかとも思ったけど、ジョーロが本を借りたことも、その本を落とすことも知らないはずなので、その線はなさそうだが。パンジーがツバキを胡散臭く思っていて、逆に仕掛けたという可能性もなくはなさそうだけど。

それにしても、結局全然ジョーロのことが好きになっていて何がなんだか。俺を好きじゃないのはひまわりだけかよになってる。あとあすなろも図書室の会に参加させてあげてよ。

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