『俺を好きなのはお前だけかよ(俺好き)』第9話「俺なりに考えた結果」感想です。
前回あらすじ
ツバキを最初は疑っていたジョーロだったが、献身的な彼女に心を許していく。一方で、サザンカやコスモスは嫉妬心を抱いていた。ジョーロは現状を変えたくなくて、八方美人な態度を取り続けてしまう。パンジーは、その態度を逆に不誠実だと諭し、彼に夏目漱石の『こころ』を貸す。ところが、ジョーロはそれを紛失。桜原桃(チェリー)と草見月(つきみ)が一緒に探してくれて本は見つかるが、汚れてしまっていた。本は初版本で7万円の価値があり、ジョーロは弁償のためにツバキの串カツ屋でバイトをすることになった。
9話あらすじ
串カツ屋でバイトを始めたジョーロは徐々に仕事にも慣れ、充実した日々を送っていた。ところが、それとは逆にパンジーとの関係はギクシャクしていく。
ある日、ジョーロは転んで客にビールを掛けてしまうという失敗を犯す。落ち込んでいた帰り道、パンジーに本を弁償するためではなくて、自分の劣等感を解消するためにバイトに励んでいるだけだと言い当てられてしまう。
ジョーロの苛立ちは顔にも出てしまい、ツバキにも窘められる。自分をさらに卑下していたところに、公園で葉月保雄(ホース)と出逢い、彼に励まされた。
自分が大切にしたいものに気付いたジョーロは、パンジーに謝罪し、改めて弁償のためにバイトを続けたいと申し出る。パンジーはそれをにこやかに応援するのだった。
バイト代を受け取り、古書店を訪れると、既に『こころ』は売り切れてしまっていた。すると、ひまわりがその『こころ』をプレゼントとすると告げる。彼女はテニスのラケットも買わず、ジョーロのために本を買っていたのだ。テニスを蔑ろにしたひまわりを叱るジョーロだったが、彼女の想いに感銘を受ける。
そしてテニスの大会当日。ひまわりはジョーロの頬にキスをするのだった。
バイトをやり遂げ自信がついたジョーロ。これから順風満帆な青春が始まるかと思いきや、たんぽぽにパンジーとサンちゃんをくっ付けて欲しいと例のベンチで頼まれてしまう。
ひまわりがヒロインに昇格
ひまわりがジョーロのことを好きになった。コスモスと違って、好きになった経緯がちゃんと描かれているので、サンちゃんからの鞍替えにも嫌な気持ちはあまり抱かなかった。
ひまわりは謝罪の気持ちから古書をプレゼントしたのだろうけど、ジョーロはあんな仕打ちをされたのに、ひまわりのことを真剣に想ってくれていたから、彼女の気持ちが動かされたのだと思う。ただ妙に嘘泣きっぽいのが気になったが。
この登場人物の中では、ひまわりは普通に良い子だと思う。最初はジョーロに酷いことをしたが、仲直りした後もジョーロとはあくまで友人として接していたし、図書室の会でも潤滑油的な役割をずっと果たしていた。あすなろは完全にフェードアウトしてしまったので、彼女が無理ならひまわりとくっついて欲しい。
サザンカもツンデレ可愛いけど、彼女も半分モブのような扱いなので、まあ無理だろう。
パンジーがジョーロを叱った意味
ジョーロは確かに最初は自分をモブだと言い続けていたが、最近はそういうこともほとんどなかったし、今回急にモブだからと言い出したのは違和感があった。
友人がみんな優秀だから劣等感を感じるというのは、誰にでもある。それを解消するために理由をつけて、あることに打ち込むこともよくあるし、本を汚してしまったら弁償するのが普通なのに、なぜパンジーにあそこまで言われなきゃならんのかと思う。そもそもを言い出せば、あんな高価な本を貸すパンジーがおかしい。『こころ』なら図書室に文庫本もあるだろうに。
結局パンジーはジョーロをツバキの元から引き剥がすために待ち伏せしていたとしか思えない。眼鏡を外した姿で「ジョーロくんには私がいる」とか明らかに落としにきている。劣等感はパンジーがいるから解消できるものではないので、ジョーロが怒るのも当然だ。それに、自分の本当の気持ちを隠して、ジョーロに駆け引きするのはパンジー自身が一番嫌っている行為じゃないのかとも思う。
ジョーロがタイトル詐欺と言うシーンもあったが、こっちのセリフだよ!と思った。次回は総集編。最後まで落とさずに放送するアニメが、最近少なくなってるなあ。
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