『さらざんまい』第8話「つながりたいけど、もう会えない」感想です。
前回あらすじ
夏休み。一稀は悠と燕太を誘い再びサッカーを始める。しかし悠を誘った翌日から、いつもの練習場所に行くと何者かに場所が荒らされることが続いた。それでも負けずに掃除を続ける3人だったが、悠の元に誓から電話が入る。誓は大きな仕事に失敗して、悠はこの街を去らなければならなくなってしまった。悠と一緒にいたい一稀は悠に希望の皿を譲り、兄を助けようと提案する。ところが、4枚集めた希望の皿の隠し場所に行ってみると、皿が盗まれていた。そんなところにタマゾンビが出現。3人は出撃して撃破するが、燕太の秘密が漏洩する。それは練習場所を汚して、希望の皿を盗んだのは燕太だったという衝撃的なものだった。
8話あらすじ
悠は子供の頃サッカー選手に憧れていた。しかし誓が悠のためにすべてを投げ捨てたとき、その代償として悠はサッカーを捨てた。そのとき持っていたミサンガは、偶然居合わせた一稀の元に渡っていた。2人はずっと前から繋がっていたのだ。
悠は誓と再会する。悠は一稀と燕太の仲違いに蹴りをつけ、お別れの挨拶をするために一日だけ猶予がほしいと頼んだ。誓はそれを承諾し、街をぶらついていると燕太と出逢う。燕太に警察に見つからないような近道を教わりながら、悠との思い出の場所である花やしきへと赴いた。花やしきを出ると、悠は誓に恨みを持つ安田ヤスに襲われる。そこに現れたのは玲央と真武。2人はヤスを射殺し、その罪を誓に被せた。
一方、悠は一稀に仲直りを提案するが、一稀は頑なに受け入れない。結局仲直りもできないまま、悠は一稀と燕太に別れを告げて誓と街を出ていってしまう。一稀は悠を止められなかった無力感に、原因を作ったのは燕太だと彼を責め続けるのだった。
そこに希望の皿を求めてやってきた玲央と真武。玲央は躊躇なく一稀に向かって引き金を引いた。しかし燕太が身を挺して一稀を守る。一稀に嫌われても、一稀のことが嫌いになれない燕太の一途な想いが表れた行動だった。燕太は倒れ、希望の皿は玲央と真武の手に渡ってしまうのだった。
燕太はどうなってしまうのか?
今回も衝撃的な結末。燕太が撃たれてしまったけど、ここで退場となってしまうのだろうか。EDの最後の影も今まで3人だったのが2人になっていたし、サブタイトルの「もう会えない」というのもめちゃくちゃ意味深なように感じる。ただ真武がまだ助かるというようなことも言っていたので、多分助かるのではないかと思うのだが。
前回の感想で、燕太がクズすぎると書いたけど、今回は好感度が少し上がったんじゃないだろうか。まあ実際、後から来たやつに好きな子を取られると嫉妬するのは当然だとは思う。男と男なのでどうしても友情のように捉えてしまうが、燕太の持っている感情が恋愛感情なので、やるせなくなって自暴自棄に走ってしまうのも理解できなくはないのかもしれない。
一稀にいくら嫌われても、燕太の口からは嫌いって言葉は言えないところにグッときた。今までの所業は、かっぱだけに水に流して燕太も最後は救われてほしいと思う。
一稀は猪突猛進タイプ
一方で、一稀は猪突猛進タイプ。正しいと思ったことは曲げないし、鈍感なところもあるので扱いにくい。この性格は、春河に負い目を感じていた頃から変わってないと思う。春河のために、女装をしてサラをさらったあの向こう見ずな性格が、今も発現している。
『さらざんまい』は3人が成長していくが、根本的な性格はずっと変わらない。一稀は決めたらやり通すタイプだが融通が効かないし、悠はぱっと見怖いが友人想いだし、燕太はお調子者だが自己中心的。しばしばアニメで、このキャラはこんな行動取らないだろうというような、話を進めるために性格と行動が一致していない例があるが、『さらざんまい』にはそれがなく、キャラクターの造形がしっかりしているなと感じる。
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